明豊救った「努力の人」の超ビッグプレー フェンスに頭から激突「その後は全然覚えていない」

西日本スポーツ 喜瀬 雅則

 ◆選抜高校野球大会準々決勝 明豊6-4智弁学園(29日、甲子園)

 第93回選抜高校野球大会は29日、甲子園球場で準々決勝4試合があり、明豊(大分)が智弁学園(奈良)を6―4で破って4強入りした。今大会無失策の堅守で継投した3投手をもり立てた。30日は休養日。31日の準決勝では初の決勝進出を懸けて、中京大中京(愛知)と対戦する。

   ◇   ◇   ◇

 明豊に勝負を分けたスーパープレーが出た。6回に2点差に追い上げられ、なお2死一、三塁のピンチ。智弁学園の4番打者の打球が左翼後方を襲った。定位置より2メートル前で前進守備を敷いていた阿南心雄(3年)は「うわーっと思って、全力で走りました」。

 逆シングルで差し出したグラブに打球が収まった感触が確かにあったが「その後は、全然覚えていないんです…」。外野フェンスに頭からぶち当たり、その衝撃で、体が地面に強く打ち付けられた。それでも倒れたまま、無我夢中で、白球の収まったグラブを高く掲げた。審判の「アウト」のコールを「正直、うれしかった」と振り返った。

 昨秋の新チーム発足直後、ショートから外野へコンバートされたのは「守備のセンスがないから」と厳しい自己評価を下す。「下手なんで、泥くさく」。全体練習後に外野飛球を追うためのノックを100本近く受けるのは日課となった。

 「努力の人」が見せた大舞台での超ビッグプレー。マウンド上の左腕・太田虎次朗(同)もブルペン待機していた財原光優(同)も、そろって両手を天に突き上げ「絶対に勝たないといけないと思った」と燃えた。財原は7回からの3イニングを1失点で切り抜け、3安打3打点の活躍を見せた4番の黒木日向(同)も「闘志に火が付いた。すごいプレー」と絶賛した。

 昨秋の公式戦は8試合でわずか1失策で、甲子園3試合も無失策。準決勝はプロ注目の右腕、畔柳亨丞(同)を擁する中京大中京との対戦だが、「投手を含めた守りを徹底したい」と川崎監督。強敵相手にもひたむきに、守り勝つ野球でぶつかっていく。 (喜瀬雅則)

PR

高校野球 アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング