ラグビー東福岡王座奪還 選手が衝撃を受けた前監督のハッパとは

西日本スポーツ 末継 智章

 ◆全国高校選抜ラグビー大会決勝 東福岡46-31桐蔭学園(神奈川)(31日、熊谷ラグビー場)

 東福岡が5年ぶり6度目の優勝を飾った。計7トライを挙げ、ライバルの大会4連覇(コロナ禍で中止の前回大会は除く)も阻んだ。同時に大会史上最多の優勝回数も更新した。

 開始直後のFW戦で圧倒した。先発に体重100キロ以上が4人そろう東福岡のFW陣が、桐蔭学園ボールのラックで圧力をかけて反則を誘発。直後の攻撃でも縦に突進して、フランカー八尋祥吾主将(3年)の先制トライにつなげた。その後も前進を続け、前半だけで5トライを挙げた。

 後半も2トライを加えて15点差の勝利。決勝の重圧も無観客の独特な緊張感も吹き飛ばし、八尋主将は「思い通りのラグビーができた」と胸を張った。2018年、19年の準々決勝で敗れた相手に、5年ぶりの決勝の舞台で雪辱を果たした。

 高い技術と粘り強さを持つライバルは「花園」を2連覇中。藤田雄一郎監督が「勝つにはどうすればいいか常に考えた」という答えがFW戦だった。日々の筋力トレーニングに加え、専門家の指導を受けた食事で効果的に体重を増やした。

 運動量を保ったままパワーアップした先発FW8人の平均体重は95・4キロ。桐蔭学園を2キロ上回り、パワーで優位に立ち続けた。藤田監督は難敵と捉えていたが、選手たちは「選抜を制する中で倒すべき相手の一つ」と気後れしなかった。

 メンバーの多くが中学時代に福岡県代表で全国ジュニア大会優勝を経験。今年2月の全九州新人大会中、多くの日本代表を育てた谷崎重幸前監督に「日本一の目標だと日本一になれない。世界一を目標にして日本一になれ」とハッパを掛けられたのも刺激になった。

 司令塔のSO楢本幹志朗(3年)は「衝撃を受けた。世界レベルのプレーを目指した」。通常1時間のミーティングが大幅に延びるほど、選手は活発に議論。決勝ではトップリーグ神戸製鋼のサインプレーを参考にしてトライを挙げるなど、力だけに頼らなかった。

 「選手たちが話す内容も的確。全国制覇したチームと同じく、負けない雰囲気がある。フィジカルもまだ伸びるし、バックスの精度も上がる。強いラグビーをもう一回再構築したい」。藤田監督は黄金時代の再来を見据えた。(末継智章)

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