西武打線の狙いは明らか…鷹バッテリーは注意不足 評論家の視点
◆ソフトバンク2-6西武(2日、ペイペイドーム)
【西日本スポーツ評論家・藤原満の視点】
直前のオリックス戦で山本に完封され、今回は相性の悪い高橋との対戦。先に失点すれば苦しい展開になるのは当然だし、悪くても僅少差で試合を進めたかった。打線が本調子ではないだけに、石川の踏ん張りに懸かっていたわけだが、3回の4失点は重かった。
石川ぐらいのレベルの投手になると、追い込まれたら打てないのは分かっている。だから、西武は初球からストライクを積極的に狙ってきた。それが明らかだっただけに、中村の3ランは特に悔やまれる。バッテリーは初球の入り方に、もっと注意を払うべきだった。
工夫が必要だったのは打線も同様だ。高橋は球に勢いがあり、手元で動いていた。相手がいい投手であるほど、いかに早くマウンドから降ろすかが勝負。少しでも多く球数を投げさせることが必要になる。7回は4球で三者凡退。相手を助けるような攻撃だった。
その点では、1番の周東は無安打だったものの、球数を投げさせた打席があった。6回は四球から二盗で好機を広げた。私も阪急の「1番福本」に悩まされた。周東もそれだけの足がある。相手が嫌がる武器を最大限に生かすためにも、いい勉強を重ねてほしい。 (西日本スポーツ評論家)