階級落とし48キロ級初V角田「怖かった」28歳ベテランが見据える先

西日本スポーツ 野口 智弘

 ◆柔道の全日本選抜体重別選手権第1日(3日、福岡国際センター)

 電光石火の優勝劇だった。開始からわずか28秒。角田は9歳年下の古賀に腕ひしぎ十字固めを決めて見事に一本勝ちを収めた。

 「寝技はどんなときでも自分の味方。勢いがある若い選手なので時間がかかると思ってましたが、得意にしている技で勝ちたいと思っていました」とほほ笑んだ。

 2018、19年は52キロ級で優勝しながら、新たな可能性も求めて階級を落としての挑戦。3月のグランドスラム(GS)タシケント大会で2位になったが、世界の壁を痛感して悔しい思いをした。しかも帰国後は自宅隔離となり減量に苦しんだ。

 「暖房をした部屋で体を動かしましたが、49キロ台からは汗も出なくなってきつかった。柔道の練習もできず、この試合で負けたらどうしようと怖かった。だから52キロで優勝した時と比較にできないほどうれしいです」と語ると涙があふれ出た。

 現在、28歳。若手の台頭が著しい中、ベテランの強さを見せつけた。「若い選手の芽を摘んでおきたい気がありましたか?」とのテレビのインタビューに、「はい」と素直にうなずき、にこりと笑った。

 「階級を落としてゼロからのスタート。でも、それでも柔道をしたいという思いがある。世界選手権では金メダルを狙って頑張ります」。角田の目は、さらにその先のパリ五輪に向けられている。 (野口智弘)

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