ソフトバンクが再認識した楽天涌井の手ごわさ 周東猛打賞も中軸封じられドロー

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆楽天1-1ソフトバンク(9日、楽天生命パーク宮城)

 底冷えする仙台でクリーンアップも無安打と冷え込む中、リードオフマンの周東佑京内野手(25)が激熱の活躍を見せた。昨季7打数無安打の楽天涌井から同点打を含む3安打猛打賞。打率を2割6分まで引き上げた。先発の石川も7回1失点と粘ったものの、涌井を攻めきれずに今季初の引き分け。首位に立つ楽天には昨季15勝9敗と勝ち越したが、田中将も復帰した今季は手ごわそうだ。

■8番松田も2安打

 同点の9回1死一、二塁から工藤監督は次々と代打で実力者を送り出した。楽天の守護神松井の前に川島は空振り三振で、今宮は四球を選び満塁に。最後は長谷川をコールしたが、低めのスライダーでハーフスイングを取られ空振り三振に倒れた。今季は9回で打ち切りとなるだけに、野手全員を惜しみなく使った総力戦も実らず、首位の楽天相手に今季初のドローだ。

 「最後もチャンスをつくり、あと一本というところだった。最後の最後まで代打陣も集中して打席に入ってくれた。負けではなく引き分け。次につながる」と工藤監督は振り返った。試合開始となった午後6時ごろの気温は5度。風もあり、体感では一層冷たく感じる杜(もり)の都で繰り広げられた、双方一歩も引かぬ熱戦を前向きに捉えた。

 一方で改めて難敵ぶりを示したのが、昨季の最多勝右腕で今季は開幕投手も務めた涌井だ。昨季涌井に7打数無安打だった1番周東は「カーブを引きつけいい打撃ができた」とする5回の同点中前打など、初回の第1打席から3打席連続安打で今季2度目の猛打賞。8番松田も2安打で2試合連続のマルチを記録した。涌井からの安打は7本。完璧に封じ込まれたわけではない。

 経験豊富なベテランらしい、巧みな投球術を見せつけられ柳田、グラシアル、栗原のクリーンアップは無音。勝ち越せなかった。工藤監督も「中軸のところでうまくかわされた。真っすぐも見せられて意識をさせられて、変化球で打ち取られるという形だった。ベテランらしい投球をされた」と要所をきっちり締めた相手を認めるしかなかった。

 昨季チームは完封を含む3勝を献上。試合前に小久保ヘッドコーチは「制球力に加えて投球術もある。そもそも、真っすぐが強いので手ごわい相手だね」と評していたが、見立て通りの内容を披露された形だ。

 5連敗から一転、札幌で日本ハムに3連勝して仙台に乗り込んだだけに、工藤監督は「ウチも(打線が)好調になってきただけに、うまくやられたな」と悔しがった。楽天は、まだ登板はないものの田中将が復帰するなど戦力を整え首位を走る。加えて昨季苦戦した涌井が今季も健在ぶりを示し、「V5」への壁となることは間違いない。次戦でのリベンジへ思案を重ねる。 (山田孝人)

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