競泳の30歳鈴木聡美、来夏の世界選手権挑戦を明言 5年前に「まだやるのか」と家族は驚き

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 競泳の日本選手権最終日は10日、五輪会場の東京アクアティクスセンターで行われ、非五輪種目の女子50メートル平泳ぎで、2012年ロンドン五輪で計3個のメダルを獲得した30歳の鈴木聡美(ミキハウス)=福岡県遠賀町出身=が自身の日本記録に0秒07差に迫る30秒71で4連覇(同種目が実施されなかった2020年は除く)を達成した。レース後、地元福岡で開催される来年の世界選手権出場を目指すことも明言した。

 もっと速く泳ぎたい-。その追求心は、自身3度目の五輪切符を逃しても失うことはなかった。女子50メートル平泳ぎで4連覇した鈴木は優勝インタビューで力強く宣言した。

 「まだまだこれからなんだぞという強い気持ちを持って臨んだ。今後も応援していただけたらと思うし、弱い自分とは金輪際、サヨナラしたい」

 その後の取材ゾーンでは「世界水泳が地元の福岡で開催されるので、そこを目指したい」と31歳となる来夏の世界選手権福岡大会に挑戦する強い意志を明らかにした。

 五輪種目の100メートルは3位、200メートルは7位に終わった。200メートルは「このまま引退しても悔いを残すまい」とスタート台に立ったが、レース直後はすぐに次の50メートルへの意欲が湧いたという。日本記録更新を狙ったこの日の決勝はスタート直後からぐんぐんと加速。目標にわずかに届かず「80点」との自己評価ながら、堂々の4連覇だ。

 ロンドン五輪で計3個のメダルを獲得し、25歳で出場したリオデジャネイロ五輪は女子100メートル平泳ぎで準決勝敗退。不完全燃焼の思いのまま、スタンドから見守ったのが同200メートル平泳ぎの金藤理絵さんが金メダルを獲得したレースだった。すぐに東京五輪挑戦を決意。家族には「まだやるのか」と驚かれても信念は揺るがなかった。

 コロナ禍の1年間は自問自答を続け、「弱い自分」が何度も出たという。「たくさん悩んだし、自分のやるべきことを見失うこともあった」。それでも3月に入って迷いが吹っ切れたといい、大会直前まで強度の高い練習で刺激を入れるなど、急ピッチで仕上げた。

 種目数を絞るなど、世界選手権出場への戦略は今後検討する。「選考会まであと1年もない。死に物狂いで追い込んで、心と水泳と向き合いたい」。“聡美スマイル”に日本中が沸いたロンドン五輪から10年後、福岡で最高の笑顔を輝かせる。(伊藤瀬里加)

PR

水泳 アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング