無敗のJ1王者川崎にどう挑む 4試合未勝利の福岡、対抗のカギは?

西日本スポーツ

【アビスパ取材20年超 ライター・島田徹コラム】

 アビスパ福岡がいよいよ最高難度の「テスト」に挑みます。昨季のJ1王者、今季も開幕から負けなしの首位を突っ走る川崎と敵地で14日に対戦します。圧倒的な攻撃力にどう対抗し、勝負するか。アビスパ取材歴20年以上のフリーライター島田徹氏(56)によるコラム「“福岡”を語ろう」の今シーズン第4回では、勝利に対する「欲」が鍵を握ると指摘しています。 (随時掲載)

4試合未勝利も確かな成長

 10日のC大阪戦は前半序盤に退場者を出す中で勝ち点1を獲得したという点で、高い評価をすることができます。先制後に逆転されても最後まで勝ち点を諦めなかった選手たちの姿勢に誇らしさも感じました。リーグ戦4試合未勝利という状況下でも、内容からチームの確かな成長を感じることもできます。だから、14日の川崎戦(川崎のアジアチャンピオンズリーグ出場日程に合わせた変更。川崎は11日時点で既に10試合消化)に向けて良い状態で臨めるはずだ、とも思えるのですが…。

 相手は昨季のJ1覇者、今季もその強さは変わらず開幕から負けなしの首位。長谷部茂利監督も「付け入る隙がないと言えるチーム」と賛辞を惜しみません。福岡に堅守が戻り、苦しい戦いを経てチーム内の一体感や絆が増したことが事実だとしても、そんな完璧とも言える川崎から福岡が勝ち点を獲得することが可能なのでしょうか。

 まず、川崎に対して大いなるリスペクトを抱く長谷部監督も勝負を諦めるとは口にしていません。「これが効く、と明確に言える策がないのは、今季これまでさまざまな策を持ったチームが勝利を手にできていないことからも明らか。それでもどうにか勝ち点を取りに行きます!」と、強い意欲を見せていることは心強いことです。

強敵だからこそ目指すもの

 川崎の武器は何といっても攻撃力です。チーム内でトップの7ゴールをマークしているレアンドロダミアン、自在のボールテクニックで攻撃をコントロールする家長に、将来の日本代表エース候補の一人、三苫ら才能あふれるタレントが組織的にもまとまって繰り出す攻撃の抑制は簡単でありません。その破壊力は前節で苦しめられたC大阪を10点も上回る26得点という数字に表れています。

 そんな破壊的な攻撃力を前に福岡の守備が機能するか。そこに注目するのは当然として、私は別に見たいものがあります。

 かつて川崎に在籍し、14日が古巣戦となる奈良はそこで勝ち点を獲得するために「本気で勝利を目指すかどうか」がポイントになると言いました。「強敵だから引き分けで御の字」、試合に臨む前からそんな甘い考えでは勝負にならないということでしょう。

 奈良が言う「本気」は長谷部監督のさまざまな言葉に感じる「欲」に通じるように思います。「勝ち点1を狙いながら、でも勝ち点3も狙える試合運びをする」とか「ただゴールを守るだけではなく攻撃にもつながる守備をする」と。強敵だからといって頭を低く下げながら耐え、小さな収穫だけを目指すのではなく、守備も攻撃も、内容も結果も、そんな福岡の欲を見たいのです。それが半端ない強さの川崎からの勝ち点獲得につながるのだと思います。今季リーグ10戦目にして迎えるテストの難易度は最高レベルです。だからこそワクワクします。皆さんは?

    ◇    ◇

 ▼3・27 ルヴァン・カップ2戦目で鹿島と対戦し、ホームで1-5と大敗。前半に3失点し、後半にも2点を追加された。後半30分にコーナーキックからグティエレスが頭で押し込んで、1点を返した。

 ▼4・3 ホームで札幌に1-2で敗れ、4試合ぶりの黒星。前半30分に先制され、後半7分に移籍後初出場の奈良竜樹がコーナーキックから頭で押し込んで同点ゴールを決めたものの、2分後に勝ち越し点を許した。

 ▼4・7 アウェーでG大阪と0-0で引き分け。4日にトップチームの選手2人が新型コロナウイルスの陽性判定を受け、前節の札幌戦から6人のスタメンを入れ替えた。守備陣は2試合ぶりの無失点に封じた。

 ▼4・10 アウェーでC大阪と2-2の引き分け。退場者を出して1人少ない状況から、後半22分に吉岡雅和のJ1初ゴールで先制。2分後に追い付かれ、さらに勝ち越されたが後半43分にファンマが今季初得点。勝ち点1を確保する。

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