「もう5年たったんだな」ソノカムの東京五輪への意識大きく変えた熊本地震

西日本スポーツ 末継 智章 伊藤 瀬里加

 東京五輪の開幕まで残り100日に迫った14日、熊本地震は発生から5年を迎えた。バドミントン男子ダブルスの園田啓悟、嘉村健士組(トナミ運輸)=ともに八代東高出身=をはじめ、東京五輪での活躍を目指す熊本ゆかりのアスリートたちが西日本スポーツの取材に応じ、故郷への思いと五輪に向けた決意を明かした。(末継智章、伊藤瀬里加)

 「もう5年たったんだな」。園田と嘉村の心境は全く同じだ。群雄割拠の男子ダブルスの五輪代表争いで生き残り、代表入りは目前。世界中を転戦してランキングを上げてきたソノカムペアにとっては濃密であっという間の5年だった。

 シンガポール・オープン(OP)に参戦していた2016年4月14日、熊本県益城町で最大震度7の地震が発生した。園田の実家がある八代市も最大震度5弱を記録し、家族は自家用車の中で夜を明かした。

 「実家に被害はなかったけど、家にいるのが怖いから車中泊をした、と。びっくりしたけど、自分たちは結果でしか気持ちを伝えられない。結果を残して熊本県民の力になりたかった」。シンガポールOPで強豪の中国や韓国勢を連破し、準優勝。自信を得た2人は国際大会で上位に食い込むようになり、東京五輪代表争いでも日本勢2番手以内をキープし続けた。

 熊本への思いは今も変わらない。佐賀県唐津市出身で、高校3年間を過ごした熊本を第二の故郷と言う嘉村は「熊本に帰るたびに、地震や昨夏の豪雨で被害に遭った方々が逆に僕らを応援してくれる。結果を出して恩返ししないといけないと感じる」と思いを口にする。17年1月に熊本県立総合体育館(熊本市)で開かれたS/Jリーグではトナミ運輸の一員としてダブルス戦で勝利。ほぼ満員となった観衆からの声援に胸を熱くした。

 コロナ禍で約1年ぶりの国際大会参戦となった今年3月の全英オープンで準優勝。五輪に向けて手応えをつかんだ。14日で五輪開幕まであと100日。園田は「月日がたつのは本当に早い。少しでも熊本に明るいニュースを届けるのが務めなので、五輪が開催されると信じて今までやったきたことを全部ぶつけたい」と完全燃焼を約束した。火の国魂を持ったペアが男子バドミントン界初の金メダルで故郷に笑顔と感動を届ける。

PR

スポーツ アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング