得意の猛牛退治しくじったソフトバンク笠谷「無駄な四球が…」
◆ソフトバンク4-7オリックス(13日、ペイペイドーム)
6回途中2失点と数字上は及第点の投球を見せた笠谷だったが、試合後の表情は厳しかった。「落ち着いて投げられなかった。もっとストライク先行でリズムよく、攻撃につなげられるような投球がしたかった」。得意の猛牛退治をしくじった左腕は唇をかんだ。
「無駄な四球を出さないように」。前回登板で6四球を与えた反省を胸に臨んだが、生かすことはできなかった。1点を先制してもらった直後の2回だ。先頭のジョーンズを四球で歩かせると、1死後に下位打線に3連打を浴び、あっという間に追いつかれた。いずれの安打も追い込んでから許しただけに、もったいない失点だった。
■工藤監督は責めず
1-1の6回には二塁打と四球などで1死一、三塁を招いたところで降板。2番手津森が勝ち越し打を浴び、昨季から自身4連勝中だったオリックス相手に、2018年8月4日以来となる黒星を付けられた。
中5日で再び「週の頭」を任された。先週の火曜日に先発した千賀が離脱。今季初先発初勝利を挙げた3月30日の同カード以来となる6連戦初戦のマウンドに上がった。「やっぱり火曜日なので。なるべく長いイニングを投げたい」。意気込みとは裏腹に、この日は中継ぎ投手5人が登板。登板間隔が短くなったことを考慮されて104球で降板したとはいえ、1週間の先陣を切る責任を口にした左腕にとって満足いく結果にはならなかった。
今季初黒星を喫したものの、工藤監督は責めることはしなかった。「中5日で100球いっていたので、それ以上はということで早めに津森君でいった。粘り強く投げられていたし、ボールの走りも良かった」。左腕も指揮官の思いに応えるつもりだ。「無駄な四球もあったし、もう少し攻めていかないと。次回までに修正したい」。しっかりと前を向いた。 (長浜幸治)