J1福岡 昇格の功労者に教えられた「あと1歩」の差 担当記者の視点

西日本スポーツ

 ◆明治安田J1第19節第1日 川崎3―1福岡(14日、等々力陸上競技場)

  後半力尽く-。アビスパ福岡はアウェーで今季無敗の首位川崎に1-3で敗れ、3試合ぶりの黒星を喫した。1点を追う前半終了間際にサロモンソン(31)が直接FKを決めて追いついたが、後半に2点を奪われて勝ち点獲得はならなかった。王者との戦いを通して、担当記者の目に映った残留争いの鍵とは-。

 

 降りしきる雨の中であの時との「違い」をかみしめた。今季無敗の昨季王者にどこまで迫るか。勝敗に加え、1対1の守備で物理的な距離を詰められるか注目していた。DF奈良が川崎戦前に「(J1では)もう1歩、もう1秒早く寄せないとシュートを打たれると気付く機会はたくさんある」と語ったのを受け、5年前を思い出したからだ。

 当時の井原正巳監督(現J1柏コーチ)は「J2ならミスする距離まで寄せても、J1の選手は重圧を感じない。あと50センチをいかに詰められるか」と課題にしたが、リーグ最多の66失点で年間最下位。0-5で大敗し、J2降格が確定した10月の名古屋戦では、17歳で先発出場した冨安(現ボローニャ)も「(失点は)ピンチであと1歩相手に体を寄せられるかの差」と痛感していた。

 この日の福岡は違った。速く正確なパスワークでリーグ最多得点の川崎に対し、中盤で再三ボールを奪取。昨季より確実に相手との距離は詰めていた。だからこそ、昨季チーム最多11得点で福岡のJ1昇格に貢献した遠野に許した「2発」が痛かった。

 遠野が放ったこぼれ球からのミドルシュートが味方に当たって角度が変わる不運も重なって先制された。勝ち越しを許したゴールもクロスの跳ね返りを打たれ、知念に角度を変えられた。長谷部監督は「もっと相手に寄せてシュートを枠内に収めさせないようにしないと」と唇をかんだ。

 GK杉山は「誰かがクリアしても足を止めず、セカンドボールを予測しなければいけなかった」と反省した。元チームメートが身をもって教えてくれた課題点。福岡が残留争いから抜け出すための鍵はここにある。(末継智章)

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