ソフトバンク高橋礼が572日ぶりの先発星 制球難のサブマリンを救ったのは骨折離脱した外崎の言葉

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆西武1-7ソフトバンク(17日、メットライフドーム)

 開幕から制球に苦しんでいた福岡ソフトバンクの高橋礼投手(25)が獅子を止めた。6回2安打1失点で今季初勝利。先発では2019年9月23日のオリックス戦(京セラドーム大阪)以来、572日ぶりの白星を手にした。9回は来日3年目のスチュワートが1軍初登板。18年に米大リーグのドラフトで1巡目指名された片りんを示した。開幕からの西武戦連敗を「4」で止め、1日で首位に再浮上した。

 嫌な空気を振り払った。1点を失い、なお4回2死一、二塁。高橋礼は山田に外角へのスライダーでバットに空を切らせた。ガッツポーズを見せると5、6回は危なげなく、6回2安打1失点(自責0)。今季4度目の登板でつかんだ白星は、再転向した先発としては2019年9月23日のオリックス戦以来だった。

 「初球やカウントが悪い時でも大胆に真ん中でストライクを取れた。強い腕の振りで投げられた」。前回登板の10日楽天戦では、3回までに大量7点の援護を受けながら5失点。同じ轍(てつ)を踏むわけにはいかなかった。

 ここまで苦しい登板が続いていた。開幕からの2試合は計17与四死球。「ボール球が多くて野手の方にも、相手チームにも迷惑をかけてしまった」。3日の西武戦では外崎に投じた1球が左足首付近に直撃した。診断結果が東京五輪出場が厳しくなる左腓骨(ひこつ)の骨折と知り、心は大きく揺れた。

 2年前の国際大会「プレミア12」ではともに侍ジャパンの一員として世界一に貢献。親交もあるだけに「とんでもないことをしてしまった…」とふさぎこんだ。罪悪感にさいなまれ、携帯電話で謝罪した。すると「悔しいはずなのに『プレー中のこと。気にするな』と言ってもらえた」。外崎の気遣いに救われた気持ちになった。

 技術面でもフォームを見直した。上半身で修正しがちだったが、下半身を効果的に使い体全体できっちり投げ込めるように励み、制球面は安定。カーブを効果的に使うようにとの工藤監督の助言に耳を傾けた。「取り組んできたことが出せた」とうなずいた。

 19年には西武からカード別最多となる4勝を挙げるなど、キラーぶりを存分に発揮していた男が敵地で復活を遂げた。「試合が始まる前から西武に勝ち、いい流れをつくりたいと思っていたので良かった」。今季4連敗中だった獅子を止め、今季初勝利へと導いた。工藤監督も「今年一番だったね」とたたえたサブマリンの力投で、一夜で再び首位に浮上した。 (山田孝人)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ