砲丸投げの歴史を変える男アツオビン19歳「世界目指せる」進学先は

西日本スポーツ 向吉 三郎

 陸上の男子砲丸投げ高校記録保持者、アツオビン・ジェイソン(19)が福岡大に進学した。大阪桐蔭高3年だった昨年11月に高校生史上初の19メートル超えとなる19メートル28で自らの記録を更新した逸材は2024年パリ五輪を新たなターゲットに福岡の地で力をつける。

父はガーナ出身

 日本の砲丸投げの歴史を変える可能性を持った男だ。アツオビンは「パリ五輪を目指したい」と静かに意欲を語った。

 ガーナ出身の父と日本人の母の間で育ち、中学までブラジル発祥の格闘技「カポエイラ」に取り組んだ。「しなやかな動きと体を思い通りに動かすことができるようになったことが砲丸投げに生きた」。中学から始めた砲丸投げで全国中学大会に出場経験はなかったが、188センチまで身長が伸びた大阪桐蔭高で大きく成長。中谷忠嗣顧問のバイオメカニクス(生体力学)の見地に基づいた指導もあって花開いた。

 ジュニア規格の6・00キロの砲丸で実施する全国総体を高校2年で制し、昨年3月に18メートル23の高校記録をマーク。3年時は19メートル台に更新した。テレビ西日本などで放送されたフジテレビ系の「ミライ☆モンスター」でも紹介されたホープの進路には注目が集まった。

 選んだのは男子砲丸投げ元日本記録保持者の野口安忠監督がいる福岡大。「世界を目指せると思った」。大阪桐蔭高で中谷顧問は野口監督の論文を参考に指導をしていたといい、野口監督も中学時代に実績のなかったアツオビンの素質にほれ込み、高校1年時から追い続けていた。

 17年に桐生祥秀が男子100メートルで日本人初の9秒台を出し、サニブラウン・ハキームがその記録を更新するなど男子短距離界は世界に近づいた。一方、男子砲丸投げの一般規格7・26キロの日本記録は18メートル85、世界記録と4メートル以上の開きがある。

 野口監督は「手足が長くて、バネがある。砲丸投げで日本人の可能性を引き上げてもらいたい」と期待する。「日本の第一人者になりたい」と目を輝かせるアツオビンの可能性は無限に広がる。 (向吉三郎)

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