ソフトバンク甲斐は「北九州男」 自己最高5打点に「北九州だからこそ…」

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆ソフトバンク6-4楽天(20日、北九州市民球場)

 甲斐拓也捕手(28)が3安打の猛打賞で自己最多の5打点と大爆発した。活躍の地は北九州。過去にも打ちまくった同市民球場の相性は2年ぶりの開催でも健在だった。2回に左翼の場外に消える一時逆転の3ランを放つと、同点の6回には2点二塁打。同球場の打率はちょうど5割の「北九州男」だ。3連敗中だった同地で4年ぶりの白星。いいことずくめのわっしょい甲斐祭り。チームは単独首位に浮上した。

通算打率驚異の5割

 鉄都の夜に浮かぶ、まばゆいカクテル光線を一身に「北九州男」が浴びた。1発を含む今シーズン初の3安打猛打賞で自身初の5打点もマーク。文句なしの暴れっぷりで、甲斐が北九州市民球場でのチームの連敗を3で止めて、2017年以来4年ぶりとなる当地での白星に導いた。お立ち台では「北九州は好きです」と笑みをこぼし、スタンドから大きな拍手を受けた。

 1点を追う2回2死二、三塁。岸が投じた139キロ、内寄りの真っすぐを完璧に捉えた。打った瞬間に、誰もが左翼フェンスオーバーを確信する当たり。ぐんぐんと伸びていく白球の行方をスタンドの誰もが見守る中、打球は球場の外に消えた。「感触は良かった。最高の形」。豪快すぎる一時逆転の3号3ランだ。

 打棒は止まらない。同点の6回1死満塁。またしても岸の真っすぐを、今度は左翼線へ運ぶ勝ち越しの2点二塁打だ。「何よりチームが勝ててよかった」とガッツポーズを披露。8回にも中前打と打ちまくり、守備でも救援陣を巧みに引っ張り勝利に貢献した。

 思わず「好きです」と話すのも当然だ。前回の勝利だった17年7月19日の西武戦でも、2本塁打を含む3安打4打点と大爆発していたが、それ以来となる歓喜も「甲斐劇場」となった。これで公式戦は通算6試合で打率は5割、3本塁打、10打点。3試合出場しているオープン戦でも打率5割と快音を奏で続ける。好相性を認識している工藤監督が「北九州の鬼」と表現したことがあるが、その異名に恥じない暴れっぷりだ。

常にファンのために

 準本拠地とはいえ、年間開催数は少ない。加えて昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で実施されず、2年ぶりに響いた球音でもあった。自身は大分県出身。プロ野球を常に生で見られる環境ではなく、オフの少年野球教室で熱心に指導しながらこぼしたことがある。「僕が子どもだったら、こういう機会はうれしく思うに違いないから」

 常にファンのために、貪欲に勝利を求めていく気持ちは変わらない。それでも、貴重な機会であればこそ募る思いもあるようだ。「北九州だから球場に来られる方もいる。その前でホークスが勝つ試合を見せられてよかった」と、また人なつこい笑みを浮かべた。

 北九州での黒星連鎖を断ち切り、チームは1分けを挟み2連勝。同率首位対決を制して単独首位に立った。 (山田孝人)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ