ソフトバンク工藤監督「我慢することは痛みではない」首脳陣が「1番周東」にこだわる理由

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 福岡ソフトバンクの工藤公康監督(57)が22日、周東佑京内野手(25)の1番起用の続行を明言した。今季の周東は打率2割1分4厘、出塁率も2割5分と低調ながら、昨季の盗塁王がトップバッターとして本来の能力を発揮することが打線を最も活性化させると力説した。周東は23日からのロッテ戦の舞台、ZOZOマリンスタジアムで昨季、打率3割1分6厘。好相性の敵地で現状打破のきっかけをつかむ。

■「一人前になって」

 千葉への遠征出発前に行われたピックアップ練習で工藤監督の目は、悩めるスピードスターをロックオンしていた。小久保ヘッドコーチをはじめ、立花、平石両打撃コーチもつきっきりでアドバイス。首脳陣が1番起用を続ける周東への期待の高さが表れていた。

 開幕から23試合のうち、21試合で周東をリードオフマンに起用してきた指揮官は「彼には一人前になってほしいし、彼の魅力を発揮するには1番がいい」。昨季の盗塁王について語る言葉は熱を帯びた。

 ここまで周東の打率は2割1分4厘。出塁率の2割5分は規定打席到達選手の中でリーグワースト2位。自慢の足を見せつける場面も少なく、もがき苦しんでいる。それでも工藤監督が“理想”を求める姿勢は揺るがない。「肝になるところ。(小久保)ヘッドも『1番周東』の思いが強い。それ(オーダー案)が来る限り『ノー』とは言わないで使っていきたい。我慢することは痛みではなく、必要なこと」。4年連続日本一を成し遂げても定着できなかった「1番打者」の育成に心血を注ぐ。

 「最悪です…」。結果の出ない今の周東にとって、首脳陣の熱い期待はプレッシャーだ。だが、さらなる飛躍のためには乗り越えないといけない壁として当然自覚する。現状打破のきっかけに好相性の舞台を見据える。23日からロッテ3連戦が行われるZOZOマリンスタジアムで昨季は打率3割1分6厘。通算でも3割8厘をマークしており「打っているイメージはある」と前を向く。

 武器の盗塁は23試合を終えてまだ三つながら、昨季は初盗塁が31試合目で「去年に比べればマシ」。“尻上がり”に加速し、13試合連続盗塁のプロ野球記録を打ち立てるなど50の盗塁を量産し、打率も最終的には2割7分をマークした。その姿が工藤監督の脳裏にも焼き付いている。「彼が去年のように走って、(連続)13試合といわずとも、7、8試合ぐらい走って『おい、いくつ盗塁するんだ!』みたいになっていけばね」。背番号23の覚醒を信じ、じっと待ち続ける。 (鎌田真一郎)

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