一気に盗塁量産 周東を突き動かす小久保ヘッドの「無言のゲキ」

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆ソフトバンク1-4ロッテ(11日、ペイペイドーム)

 鷹の「怪盗」は狙った獲物を逃さない。初回、先頭の周東が二木から中前打を放つと、すぐさま二盗に成功。6回は1死から四球で出塁すると再び二塁を陥れ、続く牧原大の右前打で生還した。8回にも二盗を決めて自己最多タイとなる1試合3盗塁をマーク。いずれも余裕のタイミングで塁を盗む、鮮やかな「手口」を見せつけた。

 「出塁すると走るチャンスが生まれるし、結果的にチームの得点へとつながってくる。もっと出塁率を上げて、いいスタートを切れるようにしてチームに貢献したい」。3年連続の2桁盗塁となる今季10盗塁に到達した昨季のタイトルホルダーは、貪欲さを隠さなかった。

 苦しむチームとは対照的に、いよいよエンジンがかかってきた。5月に入って9試合のうち7試合で安打を放ち、打率は3割4分4厘をマーク。この日も2度出塁し、「一番大事にしたい数字」とこだわる出塁率は月間で4割に乗った。今月6盗塁は12球団トップ。量産態勢に入り、リーグトップの西武若林に4個差まで迫った。

 好調の裏には「定位置」を失う危機感がある。今季39試合中、31試合で1番に座るが、5~8日の3試合は上林がトップバッターで起用され、9番に「降格」となった。「本来は1番周東が相手にとって一番嫌な形」と常々口にする小久保ヘッドコーチの無言のゲキに奮い立ち、2試合連続の1番起用に応えた。

 工藤監督も周東の足が苦境を打破する武器と考えている。「走塁面では相手にいいプレッシャーをかけられているし、そういう中での四球であったりというのは得点につながる」。3勝4敗2分けと負けが先行する5月。反転攻勢の鍵は25歳の「怪盗」が握っている。(長浜幸治)

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