これは“吉兆”なのか…? 交流王者ソフトバンクが初戦で完封負けした年に起こること

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆中日2-0ソフトバンク(25日、バンテリンドーム)

 初対戦だったセの2冠右腕を打ちあぐねた…。ソフトバンクが12球団最多の最高勝率8度と得意にしている交流戦で、6年ぶりの黒星スタートだ。防御率、奪三振でリーグトップの柳に対し、7回まで毎回走者を出しながらも無得点。結局、今季3度目の零封負けを喫した。2位楽天の逆転負けで、リーグ首位をキープできたのが救い。過去の交流戦初戦で中日に負けた年は、いずれもリーグ優勝している。ここは切り替えていこう。

変化球に苦戦

 8回を除く毎回走者を出しながらも、本塁は遠かった。2点を追う9回。代打長谷川の二塁打でつくった1死二塁の好機も後続が倒れた。3カード連続勝ち越した直近の8試合で平均5・5得点の打線が急停車。8日の西武戦以来12試合ぶりで今季3度目の零封負けに、工藤監督は「打てないときは相手を褒めるしかない」と苦笑いした。

 中日の救援陣にもかわされた形だが「褒める」の一番の対象は、初顔合わせとなった先発の柳だ。「やっぱり変化球が気になると、真っすぐにどうしても遅れる。難しいんでしょうね。制球も良かったし、時折投げるチェンジアップも良かった」。試合後の工藤監督は7回無失点の右腕をたたえるしかなかった。

 初回は2死から栗原が甘く入ったカットボールを捉えて中前へ。続く4番柳田は高めの144キロ真っすぐを左前へ運んだ。高めを中心に狙う指示がピタリとはまり一、二塁として先制機を迎えたが、中村晃が空振り三振。不安定な立ち上がりの右腕を崩し損ねると、2回以降は真っすぐとチェンジアップに加え、縦に鋭く変化するカットボールにも苦しめられた。

 7回の攻撃前にはベンチ前で円陣を組み、バレンティン、明石と連続代打攻勢を仕掛けたが実らず。柳相手に6安打を放って一度も三者凡退がなかったのに、防御率1・62、73奪三振としたセの2冠右腕に踏ん張られた。工藤監督は「いい投球をされたということ。そうそう打てるのなら防御率1点台ではないでしょう」とさばさばとした表情を見せた。

 工藤監督が戦った過去5度の交流戦では、4度も最高勝率に輝いた。チームとしても12球団最多となる8度も頂点に立つなど大の得意とする交流戦で、就任1年目の2015年以来6年ぶりの初戦黒星を喫した。皮肉にも交流戦での前回の黒星発進、零封負けとも舞台は名古屋。自らの故郷愛知県で印象的な敗戦を刻まれても、指揮官は「まだ始まったばかり。下を向く必要は全くない。割り切ってまた次」と言い切った。再びアクセルを踏めばいい。それだけだ。(山田孝人)

 ◆過去2度ともV ソフトバンクが交流戦初戦に敗れたのは、2015年5月26日の中日戦(ナゴヤドーム、現バンテリンドームナゴヤ)以来。交流戦で零封負けを喫したのも、ガルシアに完封された18年6月9日(同)の同カード以来だ。05年以降、交流戦での中日との対戦成績は、この試合の黒星を含めて34勝24敗2分け。交流戦初戦で中日に負けた年は10年がリーグ優勝。15年が交流戦、リーグ、日本シリーズとも制覇しており、リーグV率100%だ。

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