鬼門でまさかの連敗発進 工藤監督が若いバッテリーに投げかけた苦言の真意

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆中日4-3ソフトバンク(26日、バンテリンドームナゴヤ)

 得意なはずの交流戦でソフトバンクに“異変”が起きた。8回に柳田悠岐外野手(32)の10号2ランで追い付きながら、直後に泉圭輔投手(24)が痛恨の決勝ソロを被弾。8年ぶりの連敗スタートとなり、セ・リーグ本拠地で唯一負け越しているバンテリンドームナゴヤでは10勝16敗2分け。楽天も敗れてパ・リーグ首位は守ったものの、モイネロ、森の不在がもろに響いた黒星がカード最終戦にも尾を引かなければいいが…。

 沸き返る中日ベンチとは対照的に、マウンド上の泉は強く唇をかんだ。柳田の同点2ランで追いついた直後の8回1死。この回から登板した右腕が、6番の阿部に投じた内角高め151キロの真っすぐを完璧に捉えられ左翼席へと運ばれた。今季自身初被弾は痛恨の決勝アーチとなり、試合後も表情は硬いままだった。

 痛すぎる一発に、珍しく工藤監督も結果に苦言を呈した。「打たれることが悪いとは思わない。ただ打たれ方がね。あそこは本塁打を絶対に避けないといけない。あそこから下位打線にいくんだから」と話した。

 途中交代で出た2年目の捕手海野に対しても同様だ。「(打順が)上位にいくなら、内角を見せないといけないかもしれない。ただ内角にいくとしても投手に低く、ボールでもいいと意図を伝えないといけない」と、今シーズン初黒星を喫した3年目右腕との若いバッテリーに反省を促した。

 言葉が熱を帯びるのには訳がある。森は左肘炎症で、モイネロは東京五輪予選参加のためチームを離脱している。強力ブルペン陣の両柱を欠く中での交流戦だ。岩崎が抑え役を務める以上、7、8回の重要な役どころを泉やこの日は登板機会はなかったが2年目の津森らが担う試合は当然増える。苦しい台所事情の中で勝利を重ねていくには、重責が巡ってきた若手の成長と奮起が不可欠だからだ。

 逆転負けで、得意の交流戦での連敗スタート&開幕カード負け越しは2013年以来実に8年ぶりとなった。中日戦の負け越しは名古屋で前回対戦した18年以来4度目で、過去3度は1位を逃している。また、バンテリンドームナゴヤでの交流戦通算成績は10勝16敗2分けと、セの本拠地別では唯一負け越している。

 苦手の敵地で喫した悔しい連敗だが「1球の怖さが彼らの中に根付いてくれれば。いい成長につなげてくれたらいい」と屈辱をバネにした成長と、負のデータをはね返す奮起へ期待を寄せた。楽天も連敗スタートとなったことで、パ・リーグの首位は変わらないことは不幸中の幸いだ。「次、頑張りましょう」。何としても3連敗を阻止して、本拠地のペイペイドームに戻る。(山田孝人)

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