自信を得た感覚、成長できた感覚ない 冨安健洋、イタリアで2シーズンを終えた本音

西日本スポーツ

 ◆冨安健洋コラム「僕の生きる道」

 サッカー日本代表DFで、東京五輪での活躍が期待されるイタリア・セリエAボローニャの冨安健洋。福岡で生まれ育ち、アビスパ福岡で土台を築き、活躍の場を海外に広げた。これまで歩んできた道を振り返りながら、現在の考えや未来、理想などをコラム「僕の生きる道」につづる。

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 今季のセリエAの全日程が終了しました。ボローニャでの2シーズンではレギュラーとして多くの出場機会を得ることができました。ここまでのプレーを評価してくださる声も聞きますが、個人的にはイタリアで自信を得たとか、成長できたという感覚がないんですね…。

 チームは38試合で65失点を喫しての12位。成績でいえば妥当な順位でしょうか。昨シーズンも失点が多くて(計65失点)、今年はできるだけ減らそうという思いはあったのですが…。

 2年前、ベルギーからセリエAへの挑戦を決めました。“カテナチオ”(イタリア語で「かんぬき」の意味)と表現されるように、イタリアは「守備の国」という印象がありました。世界的な点取り屋との対戦を通じて経験を積み、守備戦術を学ぶ。イタリアを選んだ一つの理由でした。

 ロナルド、イブラヒモビッチ、リベリら世界を代表するFWとの対戦は貴重でした。振り返っても、思い出すのは相手を封じ込めることができなくて負けた試合ばかり。結局、どんな選手と対戦しても大事なのは自分ということ。積極的にプレーしているときは、相手に関係なくうまく対応できている。たとえ集中が一瞬でも切れたら、抑えられない。消極的になって下がったりすると、やられてしまう。本当に、1秒で結果が変わってしまう世界なので。

 ポジティブな要素を挙げるなら、左右のサイドバックを経験したことでしょうか。DFの位置ならどこでもできることを証明できた。自分にとって一番適しているのは3バックの左か右の位置だと思うけど、特別なこだわりはありません。チームの指示ならFWでもサイドハーフでもかまわない。今後のサッカー人生でも、その姿勢は変わらないでしょうね。

 もっとも、サイドバックは上下動のスプリントとストップ動作が多く、体にかかる負荷も大きい。この2年、けがをすることが多かった一つの理由かもしれません。けがを減らすことは今後の大きな課題になります。

 「睡眠改革」にトライしているのもその一つ。これまでアラームの前に目覚めているのに無理に9時間は寝ようとしていましたが、今は目が覚めたらそのまま起きるようにしています。体に従うというか、自然な流れを大事にしている。寝起きの感じが違いますね。

 来シーズンは新しい環境を見てみたい、という思いに傾いています。もちろん先のことは分かりませんが、イタリアでの2年間の経験を生かせるのか、イタリアに来てよかったと感じるかは、異なる環境でプレーすれば分かるのかな。それが正直な印象でしょうか。(サッカー日本代表、ボローニャ)

 ◆冨安健洋(とみやす・たけひろ)1998年11月5日生まれ。福岡市出身。三筑キッカーズからアビスパ福岡の下部組織に進み、高校2年時の2015年にトップチームに2種登録され、翌16年に正式昇格。18年1月にベルギー1部のシントトロイデンに移籍し、19年7月にイタリア・セリエAのボローニャへ。187センチ、84キロ。

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