女子やり投げ「2強」に挑む21歳の成長株 ドッジボールの強肩+短距離のスピードが原動力

西日本スポーツ 向吉 三郎

 陸上の女子やり投げで福岡大4年の上田百寧(21)が急成長している。今月9日の東京五輪テスト大会では昨年の日本選手権を制した佐藤友佳(ニコニコのり)らを抑え、58メートル93の自己ベストで優勝。66メートル00の日本記録を持つ北口榛花(JAL)と佐藤の2強に割って入る勢いだ。2024年パリ五輪を視野に捉えるホープは日本選手権(6月24~27日、大阪市)に挑戦。初の日本一と、東京五輪の参加標準記録である64メートル00をも見据える。

■1年で急成長

 頂点が近づいていることを実感している。「今までは上の存在だったけど、やっと戦えるようになったのかな」。初の日本一を目指す上田には2強の背中がはっきりと見えている。

 2019年の日本選手権は16位。コロナ禍で東京五輪が1年延期になった昨年、大きく飛躍した。日本学生対校を初制覇すると、日本選手権では58メートル25を投げ、佐藤、北口に次ぐ3位で初の表彰台に立った。

 幼少期にドッジボールで鍛えた肩の強さに加え、中学時代200メートルで福岡県3位になったことがあるという助走スピードが持ち味。昨オフは東京五輪参加標準記録の64メートル00を目標に筋力アップに取り組んだ。男子砲丸投げ元日本記録保持者でもある福岡大の野口安忠監督とマンツーマンでトレーニングに取り組み、95キロの重量しか持ち上げられなかったベンチプレスで130キロを上げるなど力をつけた。

 筋力アップの成果は意識にも表れる。「試合で60メートルのラインが近く見えるようになった」。助走スピードを生かしたフォームも意識し、9日の東京五輪テスト大会では自己ベストの58メートル93で優勝。57メートル94で3位だった佐藤超えを果たした。

■まず60メートル超え

 日本選手権の前には日本グランプリシリーズの2大会に出場。まずは60メートル超えを目指す。「60(メートル)を安定して投げられるようになれば」とステップアップを狙う。

 パリ五輪を目指すため福岡大卒業後も競技を続ける決意を固めたやり投げ女子に見えてきた東京への道。「(東京五輪参加標準記録の)64メートルを投げればパリ五輪で入賞を狙えるようになる」。成長スピードの勢いは増すばかりだ。(向吉三郎)

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