都市対抗予選「辞退」を経て全国切符 JR九州、コロナ禍で苦しい会社と地元の光に

西日本スポーツ

 社会人野球日本選手権の九州地区予選は29日、熊本市のリブワーク藤崎台球場で第1代表決定戦を行い、JR九州が西部ガスを6-1で破り2大会連続15度目の本大会出場を決めた。左腕エースの井上翔夢(30)が3回から救援登板し4安打1失点の好投で胴上げ投手となった。

 この試合前にあった敗者復活1回戦は九州三菱自動車が日本製鉄大分に6-0で勝利。30日午前11時から同球場で西部ガスと九州三菱自動車による第2代表決定戦が無観客で行われる。

 日本選手権は6月29日から京セラドーム大阪などで開催される。

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 2年前の日本選手権以来の全国大会出場決定にJR九州の選手は喜びを爆発させた。野中監督や関係者が次々と胴上げされ、歓声はなかなか途切れなかった。

 昨年の都市対抗野球で8強入りした西部ガスとの対戦。頼りになるエース井上が底力を見せた。相手のエース村田から序盤に3得点で主導権を握ると3回から登板した井上がリードを守った。

 抜群の制球力で7回を投げて4安打1失点、無四球だった。春から肘や肩の故障でオープン戦も2イニングしか投げていない。今大会初登板だった井上は「無四球は珍しいですね。でも思い通りの投球ができた」と納得の表情だった。

 昨年はコロナ禍で公式戦を一試合もできなかった。春先からの各地方大会、日本選手権は予選から中止され、10月の都市対抗予選は「乗客や従業員の感染拡大を防ぐため」という理由で出場を辞退した。「なんのために練習しているかわからなくなった。正直きつかったです」と井上は当時の思いを明かす。チームの緊張感が保てない時期もあったが、東向主将を中心に今大会を目標に前進してきた。

 出場辞退で周囲からは「残念だ」と落胆の声が上がった。「1年後に必ず全国でプレーする姿を見せると誓った。果たせて良かった」と野中監督は笑顔を浮かべる。コロナ禍でJR九州の経営状況は厳しい。選手は野球部の全国での躍進が、社内はもちろん九州の人たちの励みになると信じている。(前田泰子)

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