得意の交流戦で大苦戦の中、フル回転の右腕が失点急増…工藤監督の打つ手は?

西日本新聞 森 淳

 ◆DeNA4-3ソフトバンク(3日、横浜)

 ソフトバンクが終盤に一度は追いつきながら競り負けた。得意の交流戦で波に乗れず11位。図らずも、この交流戦“セ高パ低”傾向の象徴となっている。パ・リーグでは首位から陥落、楽天と入れ替わって2位に後退した。

 DeNA先発の坂本に6回を零封されながら、3点を追う7回、代わったエスコバーから松田が3ラン。試合を振り出しに戻したが、直後に登板した2番手・泉が二塁打2本で1点を勝ち越され、これが決勝点となった。

 今季2敗目を喫した泉は、ここまでリーグ2位タイの28試合に登板。これは西武平良、楽天松井と同じ登板数で、いかにフル稼働しているかがうかがえるというものだ。金沢星稜大からドラフト6位で入団し、今季が3年目。守護神・森が長期離脱中で、キューバ代表に招集中のモイネロも欠くチームにあって奮闘を続けてきた。防御率1点台(1・93)は立派だが、ここ6試合は失点4度と打たれるケースが増えている。

 昨季も40試合に登板したが、それをはるかに上回るハイペース。加えて競った場面や勝ちパターンで登板を重ねており、疲れが見えてきても不思議はない。試合後、工藤監督は結果論ではなく、過程を問うた。

 「甘い球を投げないピッチャーはいない。攻める気持ちだったかとか。ブルペンで良くないなと思ったのか、よーし行けると思ったのか。最近打たれているのもあって、自信みたいなものが少し揺らいでいるなら、楽な場所で投げるとか、練習を工夫してやってみるとか、投手コーチが考えて」

 この3連戦、初戦の1日には2点リードの8回に好調の松本を起用したが、3点を失い逆転負け。この時も工藤監督は松本を責めず、こう話していた。

 「失敗するときもある。大事なのは心の持ちようや、心づもり、心がけ。投手コーチにも聞いたけど『はい、きょうは8回だよ』と言っただけだったと。8回や9回を経験している岩崎君や嘉弥真君にはわざわざ言わなくてもいいけど、初めて投げるときは、心がけることとか、気持ちの整理とか、向かっていく気持ちとか伝えてあげないと」

 いずれのケースも工藤監督は、投げる以前のマネジメントの部分に改善の余地を見ていた。泉の今後については、前述のコメントに続けて、より踏み込んで述べた。

 「投手コーチから『少し楽なところでいきましょう』となれば、ここが一番大事だと伝える。そうすると(気持ちが)引いてしまって良くないなら、もう一回使いなさいと。そこ(同じ場面)じゃないと自信は取り戻せないですからね。そこは話して決めたい」

 森は前半戦絶望。キューバ代表は五輪予選敗退が早々と決まったが、モイネロの再合流時期は未確定だ。試合終盤の継投、このところ板東の選択肢も出てきたが、なお泉にかかる期待は大きい。

 「打たれることが多ければ、使っている僕が悪い。10何試合も無失点が続いて、ここまでずっと良い投球をして信頼を勝ち取り、今のポジションで投げている。多少、違う場所(状況)で投げることはあるかもしれないけど、しっかり自分の感覚を取り戻してやってほしい」

 工藤監督はそう強調した。4日からは甲子園で阪神3連戦。敵地の重圧の中、ソフトバンクは泉をどう送り出すか。奮闘の右腕はここが踏ん張りどころで、首脳陣にとっては腕の見せどころでもある。(森 淳)

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