鷹スカウト陣も絶賛「プロでも三振取れる」神宮で輝いた西日本工大エース隅田知一郎

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 第70回全日本大学野球選手権は7日、神宮球場と東京ドームで開幕して1回戦が行われ、西日本工大(九州北部)は上武大(関甲新)に0-1で敗れ、出場5度目での大会初勝利はならなかった。プロ注目の最速150キロ左腕、隅田知一郎(4年・波佐見)は8回1失点の好投。毎回の14三振を奪ったが2回に許した一発に泣いた。

■最速は147キロ

 「あの1球だった」。隅田が悔やんだのは2回、4番ブライトへの3球目だ。「一番スイングが強い打者。4番にストレートで押して、他の打者にもストレートが来ると思わせるため」と、全て直球勝負を選択。ワンボールからの2球目が左翼ポール際への大ファウルとなった直後、高めに浮いた143キロを左中間席に放り込まれた。

 「あとボール1、2個分低くいけばフェンス手前かゴロになったと思う」。勝敗を分けた痛恨の被弾。ただ、この一発以外は前評判通りの投球を披露した。最速147キロを計測した直球は走り、変化球の切れ味も抜群。2013年大会で優勝した強豪校を相手に終わってみれば被安打4、四球1の安定した投球で、毎回の14三振を奪った。

 「全てが決め球になる」と多彩な変化球に自信を持つ。今季のリーグ戦では「一球、一球の精度を上げるため」とスライダー、スプリット、カーブを封印し、カットボール、ツーシーム、チェンジアップのみで戦った。この試合でカーブ以外の全球種を解禁。「イメージ通りのボールが投げられた」と全国の舞台で通用した変化球に手応えを深めた。

■秋こそ1勝

 バックネット裏のスカウト陣も絶賛だ。ソフトバンクは三笠杉彦ゼネラルマネジャー(GM)をはじめ、9人態勢で視察した。永井智浩スカウト部長は「チェンジアップがすごくいい。プロでも三振が取れる」と評価。「全国でこれだけの投球をすれば(ドラフトでも上位に)挙がるのでは」と話した。

 好投はしても悲願の1勝を逃し、西日本工大の歴史を変えることはできなかった。隅田は「通過点だと思うので夏場にしっかり練習して、秋に(明治神宮大会で)もう一回戻ってきたい」と決意を込めた。(伊藤瀬里加)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ