今宮が球団通算9000号に「申し訳ない」? 打ったのは同学年で高校時代からのライバル

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆ソフトバンク1-1広島(8日、ペイペイドーム)

 ソフトバンク今宮健太内野手(29)の先制弾は球団通算9000号の記念の一打となった。0-0の6回、打線が打ちあぐねていた広島の大瀬良から3号ソロ。ここまで不調にあえいでいた男が、5試合連続安打と徐々に調子を上げてきた。2018年の8500号も今宮が記録。試合は1-1の引き分けに終わり、パ・リーグ首位の楽天のゲーム差は2・5に開いたが、“メモリアル男”の一発は上昇への、のろしとなるに違いない。

■4・28以来3号ソロ

 完璧な軌道で左翼席へと放り込んだ。0-0で迎えた6回1死。今宮が広島の大瀬良が2ボール1ストライクから投じた甘いカーブを見逃さなかった。高々と舞い上がった打球は先制の3号ソロ。4月28日の日本ハム戦(ペイペイドーム)以来の久々の一発は、巨人、西武に続く3球団目の通算9000号のメモリアルアーチに。プロ通算75発の男は「(自分が打って)申し訳ないですね」と冗談めかして笑った。

 8500本塁打も今宮だった。2018年6月5日のヤクルト戦(神宮)。石川から放った一打が記念すべきアーチだった。その際にも「俺が打っちゃ悪いわ…」と恐縮していたが、500本ごとの節目で2度目のメモリアル弾を放つのは、球団では5000本と6000本の吉永幸一郎以来2人目だ。

 長崎日大高出身の大瀬良は同学年で、大分・明豊高時代に九州で互いを意識し合い、切磋琢磨(せっさたくま)した相手だ。チームもそこまでわずか1安打。打ちあぐねていただけに何としても攻略したかった。「打っている印象はない」と話すように、プロの公式戦では大瀬良から初めて奏でた快音でホークスの歴史にまたしても名を刻んだ。

 打撃の状態は決して納得のいくものではない。打率は「最低の最低」と自虐する2割ちょうど。それでも6日の阪神戦(甲子園)では14試合ぶりの適時打を放ち、これで今季自身最長の5試合連続安打もマーク。「いろいろやってきたこともある。それを信じていきながら。打てなかった時期よりはるかによくなっていると思う」と前を向いた。

■ミニキャンプ奏功

 4月終盤から5月にかけて工藤監督の指示で“ミニキャンプ”を1軍にいながら実施していた。両ふくらはぎの状態などを考慮して欠場した試合では、ベンチ裏で下半身などのトレーニングに励んだ。

 序盤からリハビリ組で過ごしたキャンプでの練習不足分を補う意味だったが、こうした努力が実を結び懸念されているコンディションは「元気ですよ」と不安は全くなくなってきた。

 ただ追い付かれた形での今季10度目ドローだけに満足はできない。「勝ちたかったけど」と悔しがる。交流戦では3度目の引き分けで、パの順位で首位楽天とも2・5差に広がった。6連戦の初戦もこれで3週続けて未勝利。それでも絶対に欠かせない正遊撃手の復調はとてつもなく大きい光明となった。(山田孝人)

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