ソフトバンク打線に乗り移った中村晃の粘り 10球目を仕留めた決勝2点打に「さすがですね」

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆ソフトバンク8-4広島(9日、ペイペイドーム)

 真骨頂の粘りの末に放った鮮やかな一打だった。3-3で同点の5回2死満塁。ファウルでしのいで迎えた10球目、中村晃が広島の先発野村が投じた外寄りカットボールを仕留めた。右前へとしぶとく運ぶ、今季3度目の決勝打となる2点タイムリー。「絶対に走者をかえすという気持ちだけだった。何とか粘って食らいつくことができた」とお立ち台で笑みを浮かべた。

 先制点も頼れる選手会長のバットから生まれた。2回無死三塁で右中間フェンス直撃の二塁打。5月30日の巨人戦(ペイペイドーム)以来となる2安打マルチで、今季自身最多3打点を記録。試合前時点で6月は打率1割台と苦しんできたが再び上昇の兆しとなる快音続きに「(野村とは)オープン戦でも対戦していた。そのイメージもあったし、それがプラスになった」と1安打を放っていた印象も生かし結果につなげた。

 選手会長が実践した粘りは、打線全体にも乗り移った。勝ち越し後も押し出しを含む2四球などで、3点を追加。この回だけで計5点。今季初の打者一巡の猛攻にも導いた。工藤監督も大きな存在感を示す中村晃をたたえる。「さすがですね。自分が安打にできるところに(球が)くるまで粘られるのは、投手は嫌。ナイスバッティングだった。(打線も)ナイスつながりだった」とうなずいた。

 前日8日に続いて柳町がスタメンで起用されたことで、1月の長崎自主トレーニングでともに汗を流した栗原を含めた3人が2試合連続で先発オーダーにそろい踏みした。試合前は一緒に対戦投手のデータに目を通し、ベンチ前でともに素振りも行う。「柳町もチャンスをつかめたらいいなと思っている」。優しいまなざしを浮かべる男が“まな弟子”の目前で貫禄も示した。(山田孝人)

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