福岡大、史上初の4強 エース村上140球の熱投

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 第70回全日本大学野球選手権は10日、神宮球場で準々決勝4試合があり、福岡大(九州六大学)が国学院大(東都大学)に延長10回タイブレークの末、2-1でサヨナラ勝ちし、初の4強に進出した。先発の村上幸人(3年・九産大九州)が10回を1失点に抑える力投で勝利に導いた。福岡大は12日の準決勝で福井工大(北陸大学)と対戦する。

中1日要所締め

 140球の力投が報われた。無死一、二塁から始まるタイブレークの延長10回。村上はベンチから祈るように戦況を見つめた。1死二、三塁で仲田(4年・福岡大大濠)のゴロを相手のショートがはじき、打球が転がる間に三塁走者が生還。劇的なサヨナラ勝ちで初の4強進出を決めた。

 「疲れました…」。少し遅れて歓喜の輪に入った村上の顔がほころんだ。9回を投げきった初戦から中1日での登板で大役を果たした。「後ろの投手を信じながら、思い切って投げた」。初回に先制点を許しながら、2回以降は立て直し、キレのあるツーシームを軸に要所を締めた。

 終盤に襲ったアクシデントはチーム一丸で乗り越えた。同点の8回無死一、三塁のピンチを浅い中飛に打ち取ったが、その打球を追った主将で遊撃手の永江(4年・東福岡)が審判と激突。右肩を痛め、そのまま試合を退いた。

 守備の要を欠いても、村上は「主将以外にも福大にはいい選手がいる」と言い聞かせた。「あとは頑張ってくれ」という永江の言葉にも奮い立った。仲間の思いを背負ってのマウンドで、タイブレークの10回表をしのぐと、その裏に歓喜が待っていた。

 1年時の2019年は1回戦で延長11回を完封しながら、2回戦は登板機会がないままチームが敗退した。今大会は初戦の広島経大戦で1失点完投。2回戦もチームが勝利し、再び巡ってきたマウンドでの力投で成長の跡を示した。

 12日の準決勝では福井工大と対戦。「全部の試合に関わるつもりでやっている。次の試合と、その次の試合も、勝利に貢献できるように」。史上初の4強にも満足しないエースは、頂点までの残り2試合も腕を振る覚悟を示した。(伊藤瀬里加)

   ◇    ◇

 福岡大・堀監督(初の4強に)「強豪が相手だったので、胸を借りて戦った。試合前から(投手は)総動員と言っていた。村上も1回から飛ばした。代えるタイミングはあったけど、点を取られるまでという中で、最後までいった」

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