打率4割超えの三森は“小久保塾”の優等生

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆ソフトバンク1-1広島(10日、ペイペイドーム)

 新リードオフマンが自身初の大当たり!! ソフトバンクの三森大貴内野手(22)が5年目で初の1試合4安打だ。4試合連続の1番でスタメン起用されると、先発の左腕玉村からチームで唯一の快音を響かせて3安打。8回には3番手の塹江から同点三塁打を放った。本拠地初登板のレイも8回1失点の好投を見せたが、試合は引き分け。2019年に続く交流戦の“連覇”が消え、パ首位の楽天とは2ゲーム差に広がった。

4試合連続1番

 持ち前の力強い打球が右中間を切り裂いた。1点を追う8回1死二塁。三森が左腕塹江が投じた外寄りのフォークボールを捉えた。俊足を飛ばして一気に三塁へ到達。値千金の同点三塁打に、一塁側ベンチは沸いた。

 息を切らしながらも三塁上で満足そうにうなずいた三森。「とにかく、走者をかえすことだけを考えました。チャンスをつくってもらい回してもらえたので、何とか1本打てるようにとの気持ちだけだった」。5年目の巧打者が劣勢の中で誰よりも輝いた。

 初回は俊足を生かして一塁内野安打をマーク。3回は内角にきたシュートを巧みに左前へと運んだ。続く打者今宮の場面で今季3個目の盗塁となる二盗にも成功。6回はファウルで粘って迎えた7球目、外角高めの真っすぐを中前打と自身初の1試合4安打だ。

 広島先発の玉村から快音を響かせたのは三森だけ。打線は大苦戦した。チームの全5安打中の4本を稼ぎ出した。「変な力みなく打席に入れるように考えている。いい状態が続いている」と5試合連続安打に納得顔でうなずいた。

5年目が大暴れ

 春季キャンプでは若手の底上げにも尽くした小久保ヘッドコーチの熱血指導を何度も受けた。その上で「(手を)抜かずにしっかり振っていたなと感じたのは三森が一番。どんな状況でもちゃんと(バットを)振れる子と思った」とキャンプで1番の評価も得た“小久保塾”の優等生だ。

 高い打力を生かすため外野にも挑戦。それでも開幕1軍切符はつかめなかったが、悔しさを糧に2軍で着実に結果を残し、牧原大の負傷離脱に伴い4日の阪神戦(甲子園)から昇格した。2軍も関西遠征中だったこともあり、小久保コーチは「たまたま、そこにいたんでね」と冗談を飛ばしたが、首脳陣の「気になる存在」だった証しでもある。

 交流戦4度目、今季11度目の引き分けに終わったことで2019年に続く交流戦の“連覇”はなくなった。だが、三森のバットがこの試合を落とせば、今季の交流戦で勝ち越すためには残り3試合を全勝するしかなくなる窮地を救った。牧原大が離脱中で、周東も不振が続く中、ここまで打率4割1分7厘、3盗塁を記録する躍動ぶり。工藤監督も「本当に大きいね」と話すように、チームにとっては大きな光だ。(山田孝人)

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