無得点のソフトバンク打線 前夜4安打の三森をベンチに置いた理由

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆ソフトバンク0-1ヤクルト(11日、ペイペイドーム)

 ソフトバンクがヤクルトのベテラン石川に6回無得点に抑え込まれて交流戦2度目の零封負けを喫した。10日に広島の20歳左腕玉村に封じられた打線が、41歳左腕に沈黙。8回1失点の石川柊太投手(29)を援護できなかった。これで交流戦は5勝7敗4分けで9年ぶりに勝ち越しを逃すことが決定。パ・リーグ首位の楽天も敗れて2ゲーム差は変わらない。交流戦は残り2戦。連勝で踏みとどまり、リーグ戦につなげる。

前夜は20歳の玉村に苦戦

 投手が有利とされる交流戦とはいえ、2夜連続の貧打に工藤監督の表情は晴れない。この日は41歳石川の老練な投球にかわされた。初回に「左キラー」として1番で出た川島が中前打と、前日10日の広島戦と同様に先頭が出塁。10日には犠打を決めた続く今宮の場面でベンチは強攻策を選択した。だが、高めのスライダーを打たされて一ゴロ併殺。後続も倒れた。

 工藤監督は「安打も出ているし、あと一本というところ。打たせて併殺もあるでしょう」と振り返るが、真っすぐの最速は130キロ台中盤ながら、多彩な変化球を操るベテランに尻上がりの内容を許した。5回は三者凡退。6回は今宮、栗原、柳田が3者連続三振だ。

 6安打で好機はつくりながら要所を締められた。現役時代に左腕と投げ合ったこともあるだけに警戒感を強めていた工藤監督だが「低めに集められカウントを整えられた」と交流戦最多タイ26勝目を挙げた左腕をたたえるしかない。

 2年目20歳の左腕玉村に、6回までわずか3安打で、無得点に封じられた前夜の試合後。工藤監督は「工夫がない。同じように打ち取られて、カウントを取られて。何を振っちゃいけないかを打撃コーチが言わないと駄目」と、攻撃陣に苦言を呈していた。10日、11日と年の差21歳の同じ左腕に苦しめられて、今季4度目の零封負け。前日のレイに続き、力投した石川を見殺しにする形ともなった。

 ただ同じやられ方ではない。好調な三森は8回に代打で送り出した。ベンチに置いた狙いには「三森と石川だとシンカーとスライダーに対応しにくいのではと、考えてくれての川島君だった。見事だったと思う」と2安打につながった起用を評価する。対石川には「打撃コーチが狙い球を指示して狙って打っていた。チャンスもつくれている。それがないと工夫が必要だと思うが」とうなずいた。結果には結びつかなかったが積極的な用兵も展開。一方的な敗戦では決してない。

 既に“連覇”の可能性はついえた交流戦だが、勝ち越しの芽も消えた。近年は着実に勝ち越して「貯金」をつくってきた交流戦で、勝ち越せなかったのは2012年以来9年ぶり3度目。工藤ホークスでは初だが「(勝率)5割の道がある。長いシーズンはいろいろある。我慢するところは我慢して」と懸命に前を向いた。(山田孝人)

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