200号柳田が胸に刻む小久保ヘッドの9年前 今は自分に置き換えて

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆ソフトバンク2-4ヤクルト(12日、ペイペイドーム)

 ソフトバンクの柳田悠岐外野手(32)が史上110人目の通算200号本塁打を豪快に左中間スタンドにたたき込んだ。4番の一発でリードを2点に広げたが、この後ミスも出て逆転を許して連敗。メモリアル弾は空砲に終わってしまった。今交流戦は1試合を残して5勝8敗4分けで、9年ぶりの負け越しが決定。リーグ首位楽天との2ゲーム差は変わらないが、交流戦を制した3位オリックスが1ゲーム差に迫ってきた。

14号ソロペイで100本目

 柳田“らしい”一撃で節目を迎えた。1点リードの4回無死。小川が1ボールから投じた2球目、外寄り高めに浮いたチェンジアップを捉えた。美しい放物線を描いた打球は、逆方向の左中間スタンドで弾んだ。「まさか自分がここまで打てるとは思いませんでした」。14号ソロは史上110人目となる通算200本塁打。ベンチ前で記念ボードを掲げ、両軍ベンチから拍手を受けた。

 初本塁打を放った2012年8月5日の西武戦と同じく本拠地で決めたメモリアルアーチだ。これでペイペイドームではちょうど半分の100本目で、プロ11年目、通算1062試合目での達成となった。ただ現状は決して満足のいく状態ではない。

 6月は打率2割台前半。無安打だった10日の広島戦後に気分転換の狙いもあったのか、連戦ながらもばっさりと髪をカットした。チームも波に乗れない状態が続くが、記念の一振りを「ここ最近は力みがあったので、力を抜き、丁寧に打つことを心掛け、打席に立った。いいスイングができた」と振り返った。

プロ11年目1062戦で達成

 今季からホークスに復帰した小久保ヘッドコーチの現役最終年で、自身が初アーチを放った12年。思うような結果が出ないとき、熱い言葉で励まされたことがある。「チームの勝ち負けは俺たちベテランの責任だから。おまえは自分のことだけを考えてプレーしろ」。この言葉で吹っ切れた柳田は、翌13年、1軍に完全定着してブレーク。一気に才能を咲かせた。

 大先輩の背番号「9」を受け継いで本塁打を積み重ね、目前で記録も達成した。ただ、今は「自分のこと」では喜べない。グラシアルの負傷離脱もあって4番の重責を担う。小久保ヘッドが「柳田のチームなので」と公言するほど全幅の信頼を置かれている。9年前の言葉を胸に刻んで、今は自身に置き換えている男は何より「チームの勝ち負け」にこだわる。

 チームは痛い逆転負け。メモリアル弾は空砲に終わった。自身も本塁打の後は無安打に抑えられただけに笑顔はない。連敗でヤクルト3連戦に負け越し、12年以来9年ぶりの交流戦負け越しも決まったが、下を向いているわけにはいかない。「これからも積み重ねていけるように。まず次の一本を打つことを目標に頑張っていく」。苦しんだ交流戦を白星で締めるべく、主砲は201本目を見据えた。(山田孝人)

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