打線浮上の一手は「2番中村晃」 評論家・柴原洋氏が提案

西日本スポーツ

【西日本スポーツ評論家・柴原洋の視点】

 ソフトバンクは今交流戦で5勝9敗4分けに終わり、9年ぶりに負け越しを喫した。西日本スポーツ評論家の柴原洋氏は、今交流戦のチーム打率2割3分3厘が12球団中11位だった打線にチーム不振の原因があると指摘。右手指骨折のグラシアル、交流戦で好調だったが左太ももの張りで離脱した牧原大を欠く中、各打者の役割の徹底を求めた上で、打開策として「2番中村晃」を提案した。 (チーム、個人の今交流戦打率、防御率の順位は13日現在)

■痛かった 好調牧原大の故障離脱

 -今交流戦は大苦戦となった。

 千賀、モイネロ、森、グラシアルと先発、リリーフ、打線の軸を欠いていたので、五分ならいいかなと思っていたが…。予想を下回った。

 -原因は。

 やはり打線だ。グラシアル不在で得点力が落ちていた上につながりを欠いた。

 -DeNAの中川や坂本、広島の玉村、ヤクルトの高橋といった若い投手に苦しんだ。

 高橋が投げた13日のヤクルト戦で中継の解説をしたが、球に力があったし、変化球でうまくタイミングをずらしてフライアウトをとっていた。いい攻められ方をされたし、各球団がソフトバンクをかなりマークしていたと感じた。セ・リーグの投手全体でも(5月25日の)初戦でやられた中日の柳が典型だが、以前と比べてかわすよりも攻めにいっている印象はある。ただ…。

 -ただ…。

 高橋がとった19のアウトのうち、10個がフライで5個が三振。他の試合でも打てないときは、みんなが同じような打ち取られ方をされている。攻略法の徹底が必要だ。

 -今交流戦の打率では2割6分9厘の栗原がチームトップだが、12球団では43位。特に1、2番の選手起用に苦慮した印象だ。

 1番で好調だった牧原大(今交流戦打率3割1分3厘)の故障が非常に痛かった。積極性は変わらず、ミスショットが減った。うまくいけば交流戦MVPをとれたし、シーズンを通して1番に固定できるのではと期待していた。好調な選手があまりいなかっただけに残念だった。

■役割分担の徹底が必要 工夫がほしい

 -試行錯誤といえば、10日の広島戦で左腕から4安打を放った左打者の三森を、左腕石川と対する翌11日のヤクルト戦でベンチスタートにした。

 理由はあったのだろうが、工藤監督は調子がいい選手は積極的に使う印象だっただけに、中途半端な感じはした。

 -今後の1、2番は。

 固定するのか、昨年のようにしないのかを見極める必要がある。個人的には中村晃の2番起用がいいのではと思う。出塁率が高く、細かいことができる。ボールをコンタクトする能力が高く、いろいろ動ける三森の1番とのコンビで栗原、柳田につなげば、上位打線の流れは良くなる。

 -この先に向け、打撃陣へのメッセージは。

 グラシアルが戻るまで我慢、では困る。全員がホームラン打者ではない。走者を進める、かえすといった役割分担を徹底することが必要だ。フライはほぼ間違いなくアウト。たたきつけてライナーを打つ、粘って四球を選ぶといった工夫をしてほしい。

 -投手陣についても。今交流戦のチーム防御率3・04は12球団トップ。

 終盤、特に8回に苦しんだ。森、モイネロの穴は大きいし、打線が点差を広げられず、救援陣に余裕を持たせることができなかった。若手投手陣にはチャンスだったが…。登板が増えて調子が落ちていた泉を終盤で使わなければいけない状況になったことも気の毒だった。

■注目投手はレイ パの打者相手に力で押せるか

 -先発陣は好調。

 この先の注目選手はレイ。セの打者に通用するのは分かったが、パワーヒッターが多いパにも力で押せるのか見てみたい。

 -リーグを見れば首位楽天と2ゲーム差、交流戦優勝の3位オリックスとはゲーム差なしだ。

 オリックスはもともと先発投手陣が良く、はまれば面白いと毎年思ってきた。杉本ら打者が結果を出してチームとしての軸がしっかりしてきた。それでも現状はソフトバンクにとってラッキーだ。

 -というと。

 交流戦で好調だったパ・リーグ勢はオリックスと楽天ぐらい。ソフトバンクは現状ならリーグの4、5位に落ちてもおかしくはなかったが、順位が大きく変わらなかった。首位に2ゲーム差なら御の字。この先の戦いに向けて明るい材料ですよ。

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