柳田、東京五輪は野球人生の「集大成」の覚悟

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

■東京五輪代表24選手発表

 東京五輪野球日本代表「侍ジャパン」入りが内定した24選手が16日に発表され、ソフトバンクからは柳田悠岐外野手(32)、甲斐拓也捕手(28)、代表初選出の栗原陵矢外野手(24)=球団では捕手登録=の3人が選ばれた。稲葉篤紀監督(48)から自身の野球の理想に掲げるスピードとパワーを兼ね備えた中心選手に指名された柳田は、野球人生の「集大成」として金メダル獲得に尽力することを誓った。柳田にとって初となる主要国際大会。侍を頂へけん引する。

■野球人生の財産

 薄暗い会見場でライトを一身に浴びた稲葉監督が24人の選手を一人一人読み上げる。「福岡ソフトバンクホークス、柳田悠岐。私が監督就任時から掲げるスピード&パワーを、まさに具現化してくれる中心選手だと思っています」。2017年夏の就任以来追い求める稲葉野球の体現者に鷹の主砲を指名。攻撃の要として全幅の信頼を寄せた。

 内定の知らせを受け、柳田も湧き上がる思いをはっきり言葉にした。「自分の野球人生の財産になると思うので、一分、一秒を無駄にせずやっていきたい。自らの野球の集大成だと思って」。ペイペイドームで行われたチームの全体練習に参加したスラッガーは、2日間の休養でリフレッシュしただけに、快音をとどろかせていた。

 12日のヤクルト戦で通算200号を達成するなど、今季はパの日本人トップの14本塁打をマーク。侍ジャパンでも18年の日米野球では左中間への一発を放ち、日米通算507本塁打の松井秀喜氏に「センターから逆方向にあれだけ距離が出るっていうのは、ちょっと今までの日本人バッターには見られなかった」と言わしめるなど、そのパワーは球界屈指だ。

 それに加え、トリプルスリーを達成した15年は32盗塁をマーク。19年に左膝裏を痛め、今春は両アキレス腱(けん)の不調で出遅れた影響もあって今季は2盗塁にとどまるが「あんまり走っていないですけど、足も自信ありますし。すべて自分のできるプレーを出したい」と頼もしい。稲葉監督について「けががあった時も声を掛けていただき、感謝している」と語り「いいプレー、結果で恩返しできたらいい」と誓った。

 18年日米野球以来の代表入り。故障の影響もあり、WBCなどの主要国際大会は東京五輪が初となる。「日の丸は無縁だと思っていたけど、縁があったって感じです」。19年に優勝したプレミア12を戦った広島鈴木誠、巨人坂本、オリックス吉田正らが土台となるチームで、どの打順でも脅威となり得るピースは重宝される。

 「彼(柳田)も1番から4番を打つ力を持っている。このメンバーの中で、誰がどう生きるか、しっかり考えたい」と稲葉監督は語る。背番号は侍でも「9」。スピードとパワーを兼ね備えた柳田が、公開競技だった1984年ロサンゼルス大会以来37年ぶりの五輪金メダルを狙う侍の「センター」に立つ。(鎌田真一郎)

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