柳田「若手のためにも」逆転2ラン 小久保HCは試合前に危機感

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆ソフトバンク3-1オリックス(10日、ペイペイドーム)

 ソフトバンクの柳田悠岐外野手(32)が苦境続きのチームを救った。1点を追う3回に山崎福から逆転の19号2ラン。12試合ぶりとなる7月初アーチが決勝弾となり、連敗を「3」でストップ。順位は4位で変わらないものの、一夜で勝率5割に復帰した。9日に1軍再昇格したリバン・モイネロ投手(25)も約1カ月半ぶりの復帰登板で8回の1イニングを無失点。頼れる主力が攻守で躍動した。

■初球をフルスイング

 主砲のバットが、チームを4試合ぶりの歓喜に導いた。1点を先制された直後の3回2死一塁。柳田の打球は高く舞い上がり、右中間席に吸い込まれた。山崎福の高めに浮いたスライダーを捉えた逆転の19号2ラン。初球を見逃さずにフルスイングした。

 お立ち台では「勝ちたいという気持ちだけだった」と笑った。6月24日のロッテ戦での1試合2発以来、12試合ぶりのアーチ。連敗を3で止めた決勝弾に、恒例イベント「鷹の祭典」で配られたレプリカユニホームの「鷹く!レッド」で染まった球場が沸いた。

 ペイペイドームでは6月9日広島戦以来、約1カ月ぶりの白星。本拠地での勝ち星なしも9試合(6敗3分け)で止まった。この間も粘り強く投げ続けた投手陣に対して「なかなか援護できず申し訳ない気持ち」と責任を感じていただけに、喜びはひとしおだ。

 打撃だけではない。右翼守備でもチームを鼓舞するかのように熱いプレーを見せた。3回1死一塁で、福田の右翼ライン際へのフライを冷静にフェンスの位置を見極めながらスライディングキャッチ。「一生懸命ボールを追った」と攻守でチームをもり立てた。

■好捕披露攻守けん引

 前日9日に勝率5割を切り、4月4日以来の借金1で臨んだ一戦。首脳陣は高卒3年目の野村を「7番一塁」でプロ初スタメンに抜てきし、現状打破へと動いた。「1番二塁」に定着しつつある三森ら若手も奮闘しているだけに、32歳の主砲も気迫をみなぎらせる。

 「若い選手は自分のことで一生懸命やっている。そういう選手のためにも自分が結果を残さないといけない。最大の準備をし、自分ができる最高のプレーを」。6月30日以降は2番に入り、フルスイングでチームを引っ張り続けている。

 有観客の本拠地では5月9日の西武戦以来、約2カ月ぶりの勝利となった。福岡のファンに「生」で勝利を届けて「勝つことでみんなが喜べる。勝たないと面白くない。どんどん勝ちたい」と前を見据えた。

 試合前に小久保ヘッドコーチが「チャレンジャーとしていかないと。このままではペナントレースで置いていかれる。瀬戸際にきている」とナインに呼び掛けた一戦を制し、一夜で勝率5割に復帰。東京五輪でも侍ジャパンの中心として期待されるスターが輝いた。(山田孝人)

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