元侍左腕が「水上の格闘技」へ 元西武の野田昇吾さんがボートレーサー養成所合格 約20キロの過酷減量

西日本スポーツ

 西武で救援投手として活躍した野田昇吾さん(28)=福岡県糸島市出身=が、ボートレーサーを目指して第二の人生を歩み始めた。昨季限りでプロ野球の現役を退いた後、ボートレーサー養成所(同県柳川市)の試験に合格。10月から入所し、順調なら来年11月に131期の選手としてデビューする。

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 野球日本代表「侍ジャパン」の経験もある身長167センチの左腕が「水上の格闘技」に挑戦する。昨季限りでプロ野球の現役を退いた野田さんは「もう一度プロとしてやれるのは何か。(小柄な自分に)一番合っているのはボートレーサー」。2月に願書を送り、トップアスリートが対象の特別試験で合格した。

 ボートレーサー養成所の応募資格は身長175センチ以下、男子の体重は49キロ以上57キロ以下。身長や体重などに厳しい制限があるためプロ野球からの転身は極めて異例で、1953年の早瀬薫平(元阪急)以来2人目となる。プロ野球選手時代は75キロだったため、過酷な減量に取り組んだ。

 炭水化物を断ち、腹が減ってもナッツだけを口にした。1日10キロのランニングを欠かさず、サウナでは12分5セットと徹底的に絞った。当初の目標体重だった55キロをクリアし、52キロまで減量。合格通知を手にした丸刈りの野田さんは見違えるほどスリムになっていた。「みるみるいい体になっていくのが楽しかった」。体脂肪率は3%まで落ちたという。

 プロ野球時代の夜型の生活を一変させようと、八百屋で人生初のアルバイトも経験。朝が早い養成所での生活をイメージし、午前4時に起き、同5時から働いた。アルバイト後はトレーニング。「家族もいるので覚悟も違う」。昨年元日に結婚して守るべき人もいた。

 プロにこだわる理由もある。幼少時に血管に炎症が起きる川崎病にかかり、小学校卒業まで毎年検査を受けた。医療従事者への感謝から社会福祉活動に関心を持ち、2020年に1軍での登板1試合ごとに5000円の寄付を決めたが、3試合で寄付も1万5000円にとどまった。

 「やりきれなかったという思いがある。またプロスポーツ選手として貢献したい」。野田さんは力を込めた。10月から同期とともに養成所生活がスタート。厳しい訓練をクリアできれば、来年11月に人生2度目の「プロデビュー」を果たすことになる。(小畑大悟)

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