津森「第2の故郷」で躍動 大学先輩中野も打ち取った

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆マイナビオールスターゲーム第2戦 全セ3-4全パ(17日、楽天生命パーク宮城)

 「第二の故郷」で球宴初出場のソフトバンク津森が快投した。全パの3番手で5回に登板。2死後に迎えたのは東北福祉大で1学年上の中野だった。「対戦できたらうれしい」と口にしていた先輩を自慢の真っすぐで中飛に打ち取り、1回を完全投球で無失点。最高の凱旋(がいせん)登板となった。

 2006年の球宴で小学3年生だった津森は衝撃を受けた。藤川がカブレラに対して直球の握りを見せた上で空振り三振を奪ったシーンだ。「さすがに握りは見せられないけど、直球だけで勝負できたらいい」。そう口にしていた通り、この日は11球オール真っすぐ、最速151キロで打者3人を押し切ってみせた。

 東日本大震災から10年の節目で開催された仙台での球宴。当時、和歌山でテレビを通して惨状を目の当たりにした津森は「ここは地球なのかと信じられない光景だった」と記憶をたどる。仙台に住んでいた親戚は無事だったが「気が気じゃなかった」と人ごととは感じなかった。

 プロを目指して東北福祉大に進学した津森にとって、仙台は青春を過ごした場所でもある。「寮の近くに焼き肉店があって。チームメートとよく食べにいった」。4年間を過ごし、胸には感謝の思いが芽生えた。

 「プロになれるまで成長させてくれた場所。月並みだけど、頑張って生きようと感じさせてくれた」

 初の大舞台を「登板の機会をいただいて、感謝の気持ちでいっぱい」と振り返った。第二の故郷で錦を飾った後は、本当の故郷にも感謝の思いを形に残す。球宴明けの休みを利用し、19日に高校野球和歌山県大会の3回戦を戦う母校・和歌山東高の応援に現地を訪れる予定だ。「差し入れは何にしようかな」。マウンド上での鬼気迫る表情とは正反対の柔らかな笑顔を見せた。(長浜幸治)

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