甲斐野「3キロ速くなった」新フォームに自信

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ソフトバンクの甲斐野央投手(24)が18日、後半戦での躍動を誓った。昨年12月に右肘手術を受け、復活を目指す右腕は、東京五輪によるリーグ戦中断前最終戦の14日の楽天戦(ペイペイドーム)で今季初めて1軍昇格したものの、登板はなかった。現在取り組んでいる新たなフォームに手応えをつかんでいる右腕。五輪出場がかなわなかった悔しさを残りのシーズンにぶつけるつもりだ。

 1、2軍の合同練習が行われた18日、筑後のファーム施設で甲斐野が力強く腕を振った。1時間ほどのブルペン投球で、インターバルを挟みながら約70球。熱のこもったボールからは、8月13日に再開するリーグ戦に向けた強い覚悟がにじんだ。

 目を引くのは新たに取り組んでいるフォームだ。セットポジションで胸の高さにグラブを構え、テークバックの際に右腕を下ろさず、そのまま投げ込んでいく。「これまでは(体の)末端の操作に意識がいっていた。もっと体の中心、コアを使ってシンプルに投げていく感じ」とイメージを明かした。

 5月上旬の3軍戦で約10カ月ぶりに実戦復帰を果たしたが、メスを入れた右肘への負担は想像以上に大きかった。「まずは痛みなく投げたかった。今のままじゃ無理やなって。変えるしかない」。コンパクトな腕の振りを意識した新フォームは、思わぬ副産物をもたらした。「(直球の)平均球速が3キロ上がった。155、6キロくらい。158キロもコンスタントに出せている」と手応えを得た。

 右腕の変貌に森山1軍投手コーチも目を見張る。「力強いボールを投げられている。当然、中継ぎ陣の競争になるけど、モイネロや岩崎の前というのも考えていきたい」と起用法に言及。中断期間中の非公式試合に「(投球を)見てみたい一人」と招集する考えを示した。

 2019年11月の国際大会「プレミア12」では日本代表のセットアッパーとして世界一に貢献した甲斐野だったが、東京五輪出場はかなわなかった。「選ばれるような選手じゃなかったということ」。右腕は冷静に受け止めながらも、悔しさは胸の中にある。最後の1軍登板は同年の日本シリーズ以来、約1年9カ月前までさかのぼる。「とにかく結果を出すしかない」。豪腕がニュースタイルで復活への道を突き進む。(長浜幸治)

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ