不振で背番号「3」→「13」 悔しさ胸に打率5割の大逆襲

西日本スポーツ 野口 智弘

 第103回全国高校野球選手権熊本大会は22日、熊本市のリブワーク藤崎台球場で準々決勝の2試合を行い、有明が熊本国府に5-4でサヨナラ勝ちして2019年以来2大会連続で4強入りした。

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 意表を突いて劇的な展開を導いた。同点の9回、先頭の斉藤は初球から一塁線への絶妙なバント安打を決めて出塁。2死二塁となり、1番の黒土が粘って8球目を中前にはじき返し、斉藤がホームに滑り込んでサヨナラ勝利を決めた。

 今大会で好調の黒土のバットと斉藤の足を駆使した快勝に、高見監督も「黒土は今大会のキーマン。彼が打って俊足の斉藤が生還するという理想的な得点でした」と満足そうに振り返った。

 9回の攻撃について、斉藤は「一塁手の守備が深かったので(バントを)狙いました」と冷静に相手の守備を分析していた。「あそこでバントするとは私も考えてなかった」と高見監督。この試合で3盗塁を決めるなど、斉藤の快足と判断力が勝利を手繰り寄せた。

 サヨナラ打を放った黒土の背番号は「13」。春先から打撃不振に陥り「3」を剥奪された。「悔しかった。でも下を向いていても仕方ないと気持ちを切り替えました」。今大会は主に1番で全4試合に出場。悔しさを晴らすように4戦連続安打を放ち、計14打数7安打6打点の大活躍だ。

 3点リードの5回はエース江口晶が崩れて同点にされた。嫌なムードを吹き飛ばしたのが、メンタルコーチのアイデアで今年から取り入れた「儀式」だった。ベンチに戻ってきたナインは全員そろって大声で「じゃーんけん、ぽん」と手を突き出すと、最後は「よーし!」と大声で叫んだ。

 チームは気持ちが晴れ、江口晶も6回以降は無失点。144球の力投で完投勝利した。攻守がかみあい、笑顔が絶えない最高の雰囲気のまま、頂点まで駆け上がる。(野口智弘)

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