決勝で新球解禁!エースが無四球完封で20度目の夏甲子園 樟南が鹿児島実との“伝統の一戦”制す

西日本スポーツ 喜瀬 雅則

 第103回全国高校野球選手権鹿児島大会は26日、鹿児島市の平和リース球場で決勝が行われ、夏の県大会決勝としては12度目の直接対決となった樟南-鹿児島実の“鹿児島クラシック”は7-0で樟南が制し、5年ぶりの甲子園出場を決めた。先発の西田恒河(3年)が7安打無四球で完封し、県勢最多となる20回目の出場を決めた。

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 隠してきた“秘密の魔球”を大舞台で「解禁しました」。樟南の左腕・西田が、この2カ月でひそかに磨いてきた新球スプリットを織り交ぜた巧投で7安打完封。5年ぶりの夏の甲子園出場を決め「自然に出ました」と左拳を青空へ向かって突き上げると、うれし涙もこみ上げた。

 88キロを計測した超スローカーブにスライダー、チェンジアップにカット、ツーシームと多彩な球種を操るが「チェンジアップを当てられて、ポテンヒットにされることも多くて、空振りの取れる落ちる球が欲しかった」と成長を目指した。

 大会前、中指と薬指で挟んで抜くチェンジアップをアレンジした。人さし指と中指でボールを挟んだところ、右打者の内角へ落ちるイメージ通りの軌道を描いたという。2回、板敷、浜田の右打者に対して初披露。いずれも121キロのスプリットを内角へ落とし、連続空振り三振に仕留めるなど、8三振を奪った。

 大会6試合中、控え投手に任せたのは1/3回のみ。猛暑で投げ抜き、9回1死一塁の場面で両ふくらはぎが軽くつり、給水が入るアクシデントもあった。それでも最後までホームは踏ませなかった。打線も毎回の15安打7得点。守備陣は6試合でわずか1失策だ。「西田が投げてバックがしっかり守る。それが樟南の野球」と山之口監督も納得顔でうなずいた。

 今大会、47回2/3を投げて50奪三振、5四死球という安定感を誇るサウスポーは、毎回の投球練習前、マウンドにしゃがみこみ、左人さし指で投球板の上に「勝」と描くのがルーティン。「落ち着いたピッチングで、絶対に勝つ、という気持ちです」。甲子園でも、その「勝」を、淡々と積み上げていくつもりだ。(喜瀬雅則)

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