阿部一二三と五輪争った丸山城志郎と共に 大野将平、二人三脚でつかんだ金メダル

西日本スポーツ 末継 智章

 男子73キロ級は大野将平(旭化成)が決勝で延長の末に前回銅メダルのシャフダトゥアシビリ(ジョージア)に優勢勝ちし、2016年リオデジャネイロ五輪から2連覇した。日本男子の連覇は04、08年と66キロ級を制した内柴正人以来で4人目。

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 五輪連覇を目指す上で大野が刺激を受け続けたのが、天理大の2学年後輩で今も一緒に稽古する丸山城志郎(ミキハウス)=宮崎市出身=だ。昨年末に講道館で行われた丸山と阿部一二三(パーク24)の男子66キロ級五輪代表決定戦。直前まで丸山の稽古相手を務めていた。

 後輩は24分間に及ぶ死闘の末に敗れた。涙ぐみながら「おまえはおまえの柔道を最後まで貫き通せた」と声を掛けた大野。一発勝負に懸けた執念と集中力に触れて心を強く揺さぶられた。「今までの柔道界が経験したことのない闘い。コロナ禍で試合がない中、一騎打ちに向けギアを上げていく彼と一緒に稽古をできたことは私の財産になった」

 代表決定戦で敗れながらも2024年パリ五輪へと歩み始めた丸山は、万全とは言えない状態ながら6月の世界選手権で連覇。本来は休養時期に入る7月も「大野先輩のために」と練習に付き合い、同選手権で感じた海外勢の傾向などを伝えた。昨年2月を最後に国際大会から遠ざかっていた大野にとっては貴重な情報だった。「世界選手権での我慢の闘いに勇気をもらった。丸山に恥じない柔道を五輪で見せる」と誓った。

 天理大の穴井隆将監督は「2人で取った金メダルと言えるくらい価値がある」と言い切る。ただ大野は「丸山の夢を背負う気持ちはない。彼の五輪王者への道は彼がつくると信じている」。先輩として表彰台の頂点に立つ手本を示した。その姿はパリに向かう後輩への道しるべとなるはずだ。(末継智章)

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