新庄氏の母校・西短付が11年ぶり甲子園 エースに重なる森尾和貴の姿

西日本スポーツ 前田 泰子

 第103回全国高校野球選手権の九州での地方大会は27日、福岡、長崎、熊本で決勝が行われた。福岡は西日本短大付が真颯館を5-0で破り、11年ぶり6度目の優勝。エース大嶋柊(3年)が被安打3で完封勝利を挙げた。

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 最後の打者からこの日8個目の三振を取ると、感情を抑えていたエースにようやく笑みが浮かんだ。西日本短大付のエース大嶋が準々決勝の戸畑戦に続く今大会2度目の完封勝利を飾り、11年ぶりの甲子園切符をつかんだ。「すごいのひとこと。みんなの気持ちを背負ってやってくれました」と西村監督はエースをたたえた。

 最後まで丁寧に、冷静に淡々と投げ続けた。「相手の松本翔君がいい投手なので先に点を取られないぞと思って投げました」。自己最速の144キロをマークした直球にツーシーム、チェンジアップで真颯館打線を3安打に封じた。準決勝の飯塚戦で12安打を浴びて8失点した経験から「余裕のある投球をしようと思った」とチェンジアップを要所で使って緩急をつけると、西村監督は「今まであんな球は見たことない」と目を見張った。準決勝で176球を投げ、中1日だったが「野手のみんなに迷惑をかけたので、決勝は自分が試合をつくっていこうと思った」と強い決意があった。

 その背中には2年分の思いを背負っていた。2年前の決勝で筑陽学園に逆転負けし、涙を流す先輩たちの姿を目に焼き付けた。昨年は夏の全国選手権がコロナ禍で中止され、目標を失って落ち込む先輩の姿を見た。「このチームは前のチームを背負っているように感じた」と西村監督はエースを中心に堅い守りを見せた選手を見つめていた。

 今大会7試合中6試合を1人で投げ抜いたエースは1992年に1人で投げ抜いて全国優勝したエース森尾和貴さんの姿にも重なる。たくましく成長した大嶋は「福岡のみんなの気持ちを背負って投げたい」と、甲子園に届かず涙を流した先輩や仲間たちの思いを胸に甲子園のマウンドに立つ。(前田泰子)

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