バド「最後の砦」山口も敗退…「第二の故郷」熊本への感謝胸に熱戦も

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 ◆東京オリンピック(五輪)バドミントン 女子シングルス 準々決勝(30日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 最後は相手の強打を拾おうと懸命に体を投げ出したが、わずかに届かなかった。コート上で天を仰ぐ山口茜(再春館製薬所)。2度目の五輪は前回と同じ女子シングルス8強で幕を閉じた。メダルラッシュが予想された日本勢が次々と姿を消す中で最後に出番を迎え「重圧や緊張を感じていた」と振り返った。

 前回リオデジャネイロ五輪銀メダルのプサルラ(インド)が長身を生かして放つスマッシュ、正確なショットに揺さぶられてストレートで屈した。第2ゲームはリードを許しながらも、長いラリーで粘って終盤に一度は追いつき、一進一退の攻防を繰り広げたが及ばなかった。

 生まれ育った福井から再春館製薬所が拠点を置く熊本に移り住んで5年。「第二の故郷」への感謝の思いをメダルという形にするつもりだった。五輪が1年延期になった昨年7月中旬、豪雨災害の被害を受けた熊本県人吉市で泥かきのボランティアを行った。地元住民から「いつも応援してるよ」と何度も声をかけられ、「改めて頑張ろうという気持ちになった」。無観客の体育館でその思いは貫いた。

 多くの後押しを受けて立った晴れ舞台。「結果で応えたい気持ちが強かったけど、それができずに残念です」。普段はポーカーフェースを崩さない24歳のほおを、涙が伝った。「リオは泣いて終わった。東京では笑顔で終えたい」。そう語っていた願いは今回もかなわなかった。(伊藤瀬里加)

PR

スポーツ アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング