荒木絵里香主将の姿、代表選手は必ず次につなげて/迫田さおり【女子バレー解説】

西日本スポーツ

 バレーボール女子1次リーグで、A組の日本はドミニカ共和国に1-3で敗れて1勝4敗となり、敗退が決まった。準々決勝に進めなかったのは1996年以来、25年ぶりの屈辱だった。不完全燃焼に終わった「東京五輪」を、2012年ロンドン五輪バレーボール女子銅メダリストの迫田さおりさんが振り返った。

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 お互いに勝つしかない状況で、日本は各セットの入りで勢いに乗れませんでした。高い打点から豪快なスパイクを決められるのは仕方がありません。その分、フェイントやプッシュ系の攻撃には対応してほしかった。黒後愛選手が拾えるようになり、第3セットは取り返しました。その勢いで先行して戦いたかった第4セットは、このセットで勝負を決めようとする相手にスタートダッシュを許し、捕まえきれませんでした。

 古賀紗理那選手が初戦でけがをしたのは正直、痛かったと思います。手負いとなったチームを束ねていたのが、主将の荒木絵里香選手でした。ドミニカ共和国戦でも粘り強くブロックにいき、攻撃ではアウトサイドヒッターの選手たちを生かそうと、懸命に相手のブロックを引き付ける動きをしていました。

 1次リーグ敗退が決まった後、荒木選手は一緒に戦った仲間を集めて声を掛けていたと伺いました。きっと、次の世代に覚悟や想(おも)い…いろんなことをつなごうとしていたのではないでしょうか。歯がゆさや悔しさを胸にしまい、毅然(きぜん)と厳しい現実に向き合う姿を想像すると、言葉が出てきません。

 4大会連続で五輪のコートに立った荒木選手とは、私もロンドン、リオデジャネイロの両五輪で一緒にプレーをさせていただきました。東レアローズ時代にいただいた言葉「チームプレーは、一人にしたら駄目だし、一人にさせてはいけない。そして一人になっても成り立たない」-私の心の中で今も生きています。

 3日で37歳になった荒木選手が東京五輪で躍動する姿をもっともっと見たかった。今の代表選手たちにとっても、一緒にプレーをしているのは何物にも代えられない財産。日本の女子バレーにとって本当に大きな存在です。今大会でもコート内外で最後まで戦い続けた姿勢を目に焼き付けて、必ず次につなげなければいけません。(バレーボール女子元日本代表)

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