腹筋1日500回、入浴しながら食事も マラソン一山麻緒が過ごした日々

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆東京オリンピック(五輪)陸上 女子マラソン(7日、札幌市大通公園発着)

 表情には達成感がにじんだ。一山が粘りの走りで日本勢として4大会、17年ぶりの入賞を果たした。「これ以上頑張れないところまでやってきた。メダルは取れなかったけど、悔いはない」。サングラスを外して笑顔を見せ、両手を上げてゴールテープを切った。

 レースは想定していたスローペースで始まった。強い日差しで気温が29度に達する中、先頭集団に食らい付いたが、33キロ付近で7人の先頭集団から脱落。「世界の方たちは暑くても強いなと思った」と振り返った。

 前日の6日、開始時刻が午前7時から1時間前倒しされることが決まった。午後7時前に床に就き、その直後に時間の変更を聞いた。「それを聞いて、ちょっと目が覚めちゃいました」。早朝のレースを想定し、2週間前から午前2時に起床していた。想定外の事態で眠りも浅くなり、調整に微妙な狂いが生じた。

 私生活ではおしゃれに人一倍こだわりを持つ。進路に衣料品メーカーのワコールを選んだ理由も「アパレル系に興味があった。女性らしくてすてきだと思った会社」と明かす。スタイルとともに目指したのは「格好いい」走りだった。

 自宅では1日500回の腹筋を日課にした。帰りが遅くなると、睡眠時間を確保するため風呂に入りながら食事を取ったこともある。地元の鹿児島県出水市で築いた土台を基に「鬼メニュー」と表現する猛練習をこなした。五輪に向けては、さらに過酷な「鬼鬼メニュー」を積んできた。

 「自分の走りはできたと思う」。南国育ちの24歳が、北の大地の猛暑を乗り越えて輝いた。(長浜幸治)

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