東京五輪、日本は金メダル目標30個で27個獲得 柔道最多、競泳は激減…各競技の成果と課題は

西日本スポーツ 末継 智章

 日本は目標にしていた金メダル30個に近い金27個を含むメダル58個を獲得した。1年延期による影響で選手が状態やモチベーションを保てたかどうかが結果に反映した。

 競技別で最多9個の金メダルを手にした柔道は、階級別に配置された担当コーチが電話やオンラインで密に連絡を取り合い、各選手の拠点に出向いて状態の確認とライバルの分析に力を入れた。素根輝ら4人が優勝した女子は新たな技を身につけるテーマを設けたことも動機づけとなった。

 対照的に競泳はメダル3個(金2、銀1)とリオデジャネイロの7個から激減させた。瀬戸大也ら優勝候補が調子を合わせられず決勝に進めず、首脳陣はコロナ禍で選手強化が個人任せになった点を反省した。

 世界ランク上位選手を多数抱えたバドミントンは混合ダブルスの銅メダルだけに終わった。朴柱奉ヘッドコーチはコロナ禍で国際大会が相次いで中止になった影響を原因に挙げ「もっと試合をしていればプレッシャーも楽になった」と嘆いた。

 開幕直前まで五輪開催は歓迎されない空気があった。その中でも柔道は大野将平、ソフトボールは上野由岐子といった精神的支柱が黙々と準備を進める姿に、若手が刺激を受けて好成績につながった面もある。体操の内村航平も種目別鉄棒の予選で敗退したが、美しい体操にこだわる練習は他の手本となり、団体での銀に加え、7日で20歳になった橋本大輝が個人総合と種目別鉄棒で2冠を達成した。

 卓球で18歳の張本智和は個人で4回戦敗退に終わったが、32歳の水谷隼に支えられた団体で銅メダルを獲得。体操とともに結果を残しながら世代交代を進められた点は今後にとっても大きい。

 柔道や卓球などが東京都内にある味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で本番直前まで調整して成果を出すなど、各国がコロナ禍で難しい調整を強いられた環境下で地の利を生かせたのも大きかった。今大会追加採用された野球やソフトボール、スケートボードなどでの活躍もメダル増加を後押しした。

 ただ、東京五輪のために十分な援助を受けていた国からの補助金は今後大幅に削減される見通しだ。パリ五輪は3年後に迫る。日本オリンピック委員会と各競技団体は結果に一喜一憂することなく、自主財源の確保やポスト東京五輪の強化体制などを早急に見つめ直す必要がある。(末継智章)

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