春夏通じ初甲子園の東明館、流れ失った重盗「選手は粘り強く頑張ってくれた。とにかく悔しい」監督

西日本スポーツ 前田 泰子

 ◇第103回全国高校野球選手権大会 1回戦 東明館0-4日本航空(10日、甲子園)

 初陣初勝利ならず-。春夏通じて甲子園初出場の東明館(佐賀)は日本航空(山梨)に零封負けを喫し、初戦敗退した。粘り強く守り、中盤まで0-0の展開に持ち込んだが、6回に重盗で先制を許すと、8回には2年生エース今村珀孔(はく)が連打を浴びて万事休した。台風による大会順延やコロナ禍の思わぬ宿舎移動にも見舞われながら、堂々とした戦いは見せた。

 学校創立と同時に生まれた創部33年の野球部に「甲子園初勝利」の歴史を刻むことはできなかった。日本航空に0-4。東明館はホームを踏めずほろ苦い甲子園デビューとなった。「悔しいのひと言。選手は粘り強く頑張ってくれたが、とにかく悔しい」。豊福監督は悔しさをあらわにした。

 「中盤まで失点せずに粘ってワンチャンスを生かして決勝点を挙げる」。中盤まで豊福監督が描いたプラン通りだった。2年生エース今村が5回まで1安打に抑え、0-0。だが6回2死一、三塁のピンチ。主将で捕手の加藤が二盗を狙った一走を阻もうと二塁へ送球した間に三走の生還を許した。「走者を刺せばチェンジだと思って。焦りで頭が整理できなかった」と加藤。それでも8回は今村が3点を失ったところで2番手投手として登板。後続を断ち切った。

 昨秋の九州大会の準々決勝で敗れ、今春の甲子園出場を逃した。「甲子園に行くだけじゃなくて勝つチームになろう」と誓い、この夏の甲子園を目指して守備の強化に力を入れてきた。秋、春、夏と県大会を制したチームをけん引したのが加藤だ。豊福監督は「このチームは加藤がつくり上げてきた。彼と野球ができたのは幸せでした」と感謝の言葉を贈った。

 当初の開幕日は台風の影響で順延。宿舎で従業員の新型コロナウイルス感染が判明し、試合前日に宿を「引っ越し」するという今までの出場校にはない経験も味わった。そんなアクシデントを乗り越え、聖地で堂々のプレーを見せた東明館ナイン。「1、2年生にはこの舞台に戻ってきてほしい」と加藤は初勝利の夢を後輩に託した。(前田泰子)

 

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