柳田が決勝2ラン 五輪も語る「独特で、疲れ方がすごい」「守備面を強く意識」

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆ソフトバンク3-0日本ハム(13日、ペイペイドーム)

 東京五輪で日本の優勝に貢献したソフトバンクの柳田悠岐外野手(32)が「金メダルパワー」を見せつけた。初回1死一塁、自打球の激痛にもん絶した直後に左翼テラス席へ先制の23号2ラン。後半戦初打席での「凱旋(がいせん)弾」でリーグトップを快走だ。先発の石川も8回途中を1安打無失点、11奪三振と快投し、救援陣が零封リレーを完成。4位からの反攻を期す後半戦で最高のスタートを切り、3位ロッテに0・5ゲーム差と詰め寄った。

■パ単独トップ 23号2ラン

 五輪金メダリストが貫禄の凱旋アーチだ。初回1死一塁。直前に激痛で身もだえしたばかりの柳田が、後半戦初打席で快音を奏でた。左腕加藤の外角直球を捉え、ライナー性の打球で左翼テラス席に運ぶ先制の23号2ラン。納得の笑みでダイヤモンドを一周した。

 リーグトップを快走する決勝弾に「真っすぐをしっかり捉えられた」と胸を張った。この打席の3球目、内角球をファウルした打球が右膝付近を直撃。平石、本多両コーチに両脇を抱えられてベンチに下がったが、治療後に「根性でやりました」と戻っての一発だ。

 3回も低めスライダーを右前へ運び、通算対戦成績で打率4割を超える好相性の加藤から2安打。4位でターンした前半戦からの逆転Vを目指す後半戦に向けて「(投手が)楽に投げられるように、いい打撃を増やす」と話した主砲の有言実行のスイングだった。

 東京五輪を前に、次代を担う子どもたちへの思いを口にしたことがある。「すごく自分のモチベーションになっている。そういうおかげで、今プレーできているし、頑張れている。逆に感謝したいなと思う。野球少年たちに」。球界を代表するスター選手の本音だ。

 「後輩」への思いも原動力にして、東京五輪では全5試合にフル出場。新型コロナウイルスの感染拡大が続く今年の夏休みも、子どもたちのヒーローに休んでいる時間はない。今度はソフトバンクのユニホームで「一試合一試合をしっかり勝ちにいく」と誓う。

■工藤監督脱帽「さすが」

 工藤監督も自打球の直後の一撃には脱帽した。「さすが。膝の痛みもあっただろうけど、よく我慢して打ってくれた」。大事をとって7回の守備から途中交代。14日以降の出場に関しては打球が当たった箇所の状態を見て判断するが、まずは胸をなで下ろした。

 後半戦の「開幕戦」、しかも第1打席で飛び出した逆転Vへの号砲。柳田は五輪を初めて経験して得たことがある。「一球一球の重みをより感じるようになった。その積み重ねがペナントレースでの勝利につながる。そういうところを考えさせられました」。レギュラーシーズンは残り54試合。全力でチームを引っ張る。(山田孝人)

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