泥んこになって戦う甲子園球児たち ユニホームの「替え」はある?

西日本スポーツ 前田 泰子

【記者コラム】

 46年ぶりとなる3日連続の雨天順延を経た後も、雨が続く甲子園。選手が滑り込むとユニホームは真っ黒になっていました。

 雨の中では土は泥のようになり、ユニホームはドロドロになっています。全身泥んこになって校歌を歌う選手を見ながら、甲子園出場経験者に「ユニホームの替えってあるの?」と聞いてみました。答えは「あるわけないじゃないですか。背番号がついているのは1枚しかないんだから」。そう、替えのユニホームはあまり持たないんです。今年の選抜大会で打球を捕球しようと飛び込んだ弾みでユニホームがビリビリに破れてしまった選手は、次の試合で監督の替えのユニホームに背番号をつけて出場したそうです。

 1回戦、2回戦では次の試合まで時間がありますが、今年のように日程が詰まってしまうと、連日試合ということも珍しくありません。ユニホームの洗濯は大変です。野球場の黒土はきめが細かすぎて繊維の奥に入り込んでしまうので、洗濯機に入れただけでは全く取れません。

 まずはせっけんでゴシゴシとこすって泥を取り、一晩水につけます。翌朝もう一度、手洗いして残っている泥を落として洗濯機に入れて、乾くとようやく汚れが取れたユニホームに戻ります。今は速乾性の高い素材が使われていますが、次の日にきれいなユニホームを準備するのは重労働。しかもベンチ入り全員となると18着…。ちょっと気が遠くなりそうです。

 今年はコロナ禍でクリーニングの業者に出すところもありますが、例年チーム内で洗濯するところがほとんど。多くは控え選手や、選手のお母さんが洗濯を担当しています。試合に出られない3年生が志願して仲間のユニホームを洗うチームもありました。

 選手が毎試合着ているピッカピカのユニホームには控え選手や保護者の頑張りが詰まっています。まっさらなユニホームはチームワークの結晶なのです。(前田泰子)

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