「アメフトで今年こそ!」元「ブリリアン」コージが果たせなかった2年分の誓い

西日本スポーツ 西口 憲一

 アメリカンフットボールの日本社会人Xリーグ1部(X1)エリアのイコールワン福岡SUNS(サンズ)がパワーアップして今秋のリーグ戦に臨む。11月21日に博多の森陸上競技場(福岡市)で行われる電通とのホーム最終戦は、元お笑いコンビ「ブリリアン」で加入2年目のDEコージ・トクダ(33)にとって“福岡デビュー”の試合となる。待望の一戦をファンと盛り上げようと、福岡サンズはインターネット上で資金を募るクラウドファンディング(CF)を28日から実施する。

■待望!!2年目で

 2年分の思いをプレーに込める。練習日に合わせて東京から福岡へ毎週通うコージは、時間を惜しむように一つ一つのメニューに120パーセントの情熱を注ぎ込んでいた。「11月21日は私が入団してから初のホームゲーム。皆さんの応援の下、活躍する姿をお見せできれば」。引き締まった体の上で日焼けした端正な顔をほころばせた。

 コロナ禍で2020年は秋のリーグ戦が開催されず、交流戦トーナメントという形式で2試合が行われたのみ。いずれも関西での試合だった。学生日本一を決める「甲子園ボウル」に出場した法大時代の同期でプロ選手のWR栗原嵩とともに加入しながら、意気込みとは逆にチーム活動が大きく制限されるなど不完全燃焼に終わった。

 今秋は8月28日に神戸市王子スタジアムで行われるアサヒ飲料との開幕戦を皮切りにリーグ戦6試合が予定されており、その先には富士通やオービック、IBMなど国内トップチームがしのぎを削るX1スーパーへの昇格の道も開けている。

 戦績が大事なのは当然として、加入2年目のコージにはチームで共有している夢がある。九州にアメフト文化を根付かせること、九州から競技の新たな魅力を発信することだ。「万全のコロナ対策は大前提として、今年こそ『博多の森』でプレーしたい」。訴えるような口調が熱を帯びた。

 17年の創設以来、選手兼任で福岡サンズを引っ張ってきた吉野至代表にとってもホームゲームに対する思いは特別だ。「選手入場時のセレモニーやハーフタイムショー、チアリーダーのパフォーマンスなど初めてアメフトを観戦する方でも楽しめるイベントを考案中です。企画を実現するためにもぜひ力を貸していただきたい」とCFでの協力を呼び掛けている。

 目標額の300万円をクリアすれば、ホームゲーム用のユニホームだけでなく、マスコットキャラクターの着ぐるみを製作。一方で支援に対しては、福岡サンズのユニホームをモチーフにしたTシャツがリターンされる。福岡は9月12日まで緊急事態宣言の対象県になっており「11・21」の状況は不透明ながら、通常開催となれば1万人の観客動員を目指すという。なお、ユニホームもTシャツも赤で統一。「東京五輪では野球の侍ジャパンをはじめ、たくさんのスポーツからパワーをいただきました。今度はアメフトで福岡を元気にします!」。歓声を受けてフィールドで大暴れする姿を思い描きつつ、熱血コージが誓いを立てた。(西口憲一)

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■新加入19選手 吉野代表の“推しメン” 巨漢DE島野&快足WR横山

 19人の新加入メンバーの中で吉野代表が“推しメン”に挙げたのがDE島野純三とWR横山海(よこやま・かい)マクスウェルだ。島野は立命大出身の25歳。192センチ、103キロの圧倒的な体格を誇り、パワーだけでなくスピードも生かして相手QBにプレッシャーをかける。大学時代も経験のあるTEでの出場も可能というアスリート。逆サイドを守るコージとのDEコンビは話題を呼びそうだ。

 オーストラリア人の父を持つ横山は中京大出身の24歳。福岡サンズが米プロフットボールのNFLに挑戦する選手を発掘&育成しようと立ち上げたプロジェクトの合格第1号だ。吉野代表が「縦のスピードはチームでも随一」と評する快足の持ち主で一発TDの魅力がある。立命大時代に「甲子園ボウル」を制したQB西山雄斗とのコンビネーションが高まれば、他チームへの脅威となる。

 アメフトは捕球、タックル、ブロック、キックなど役割分担が明確なスポーツ。競技歴がなくても特長を生かしたポジションで活躍でき、個々の長所を組み合わせることでチーム力も上がる。プロ野球のDeNAでプレーした元投手の田村丈は185センチの長身を生かしてWR登録となった。ラグビートップリーグのコカ・コーラでプレーした帝京大出身の筬島(おさじま)直人はDLで頭角を現している。同じく元コカ・コーラのRB黒川ラフィは福岡・筑陽学園高時代に好左腕として鳴らした元球児だ。多士済々の顔ぶれがチーム内競争を激しくしている。

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