アーセナルが評価した冨安健洋の万能性 22歳はスピードと判断力を備える

西日本スポーツ 松田 達也

 わずか3年半で22歳の冨安が欧州の強豪クラブ入りを果たした。2018年1月にJ2だった福岡からベルギー・シントトロイデンに移籍。イタリア・ボローニャでも実績を積み重ねた。恵まれたサイズにスピード、冷静な判断力にコンディションに左右されない技術の確かさ。セリエAでもまれ、本職のセンターだけでなくサイドもこなせる万能性も示し評価を高めた。実直な性格で真摯(しんし)に自らと向き合った成果が驚異的な成長曲線に表れている。

 「高いレベルに挑戦したいという思いは、常に持っている」。取材を通して固い決意を何度も聞いてきた。世界最高峰とされるプレミアリーグの名門クラブでの挑戦という形で、念願のステップアップをつかんだ。

 アーセナルはJ1名古屋で指揮を執ったアーセン・ベンゲル氏が長く監督を務めたこともあり、日本人になじみのあるチームだ。低迷するが、かつてチャンピオンズリーグ(CL)の常連で世界的なスター選手も数多く在籍した地力のあるクラブ。冨安が「欧州のトップクラブに移籍して、CLに出場したい」という自身の目標を実現できる可能性も十分にある。

 今後の課題として受け止めるのが故障期間が長くなっている点だ。セリエAでもけがによる欠場が続き、メキシコとの3位決定戦で敗れた東京五輪では全6試合中3試合の出場にとどまった。「不完全燃焼だった」と大会を振り返った言葉には、メダルを逃した悔しさに加え、自身のふがいないパフォーマンスへの憤りもこもっていた。

 そしてさらなる飛躍へ次のようにも語っていた。「それぞれが自分のチームでレベルを上げ、どんな選手が相手でも、いつも通りにプレーすれば問題ないというメンタリティーで臨めるようになればいい。チームでどれだけ刺激ある練習や試合ができるかにかかっている」。スピードとパワーがより求められるプレミアリーグは、まさにその環境がそろっている。

 アーセナルは開幕3連敗で計9失点という苦しい戦いが続く。守備の立て直しは急務で即起用される可能性も十分。最短では11日(日本時間)のノーリッジ戦でのデビューもあり得る。本来のコンディションを取り戻し、安定したパフォーマンスを継続すれば、新天地でも守備陣の中心となる日も遠くない。(松田達也)

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