ソフトバンク勝つしかない、自力V消滅へ崖っぷち 4年連続日本一球団の現状とは

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆ソフトバンク1-2オリックス(3日、ペイペイドーム)

 ようやく天敵撃ちを果たしたソフトバンクに待っていたのは9回の試練だった。8回2死から栗原陵矢捕手(25)の中前打で今季2完封を喫しているオリックスの山本から24イニングぶりに得点したが、その直後に勝ち越しを許した。守護神・森の不在が長引く中、またまた9回に勝負を決する失点を許し、首位オリックス戦は引き分けを挟んで3連敗となり、最大タイの6差まで広げられた。4日も敗れるか、引き分けでも自力優勝の可能性が消滅する。

   ◇   ◇

 喜びもつかの間だった。8回に山本から24イニングぶりにもぎ取った得点は1点。最終回のマウンドに上がった板東は、1死一、二塁から4番杉本を二飛に打ち取り、2死までこぎつける。続くジョーンズは2球で追い込んだ。3球目は外角を要求。その直球が高めに浮いたところを、センター前にはじき返された。

 6日前の悲劇もよみがえった。8月28日は1点リードの9回1死一、三塁で、板東が代打で登場したジョーンズに左前適時打を打たれ同点に持ち込まれた。因縁の相手に今度は勝ち越し打を許し、黒星を刻み込まれた。「1点を守るというのは、それだけ9回は難しいということ」。痛い星を落とし借金生活に逆戻り。4日に勝たなければ自力優勝の可能性が消滅する危機を迎えた工藤監督は、現実を受け止めた。

 2週続けての首位オリックスとの直接対決。京セラドーム大阪での3連戦だった前週は1分け2敗で勝ち星を奪えず終わった。勢いづけさせたのは、初戦で完封勝利を挙げたエース山本。再戦に向け、これまでの今季対戦打率が5割の松田をプロ16年目で初めて2番で起用するなど手を打ったが、7回までは1安打に封じられ沈黙した。

 一矢報いたのは8回。先頭三森が中前打で出塁し、2死一、二塁から栗原が意地を見せた。「何としても、という思いで打席に入った」と追い込まれながらスライダーを捉える4番の適時打で一度は追いついた。7月9日に7回無失点、8月27日には完封された右腕から、実に24イニングぶりの得点にベンチは沸いたが、無情にも勝利にはつながらなかった。

 最終回に泣かされ続ける。森は1軍昇格寸前で足踏みし、モイネロ、岩崎といった実力者も戦列を離れ、前日2日の楽天戦は甲斐野が代役クローザーをつとめた。負担分散のため9回を固定しない方針の中、前日は8回1死から楽天の浅村、茂木を連続三振に仕留めた板東に、同点の9回のマウンドを託した。

 「気持ちとしてはそこをなんとか乗り越えてほしいけど。また明日は考えて、状態を見てどうするか決めたい」。リーグトップの51試合に登板する嘉弥真まで出場選手登録を抹消された中、苦心の日々は続く。「負けたら切り替えるしかない。後退するのは決して良いこととは思わない。しっかり前を向くことが何より大事」。百戦錬磨の指揮官が足を止めることはない。(鎌田真一郎)

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