車いす生活になって「すぐに」 テニス女子ダブルス銅メダル大谷桃子の転機

西日本スポーツ

 東京パラリンピックの車いすテニス女子ダブルスで大谷と上地が日本勢初のメダルとなる銅メダルをつかんだ。2時間29分の激闘を制した大谷は「パラリンピックは過酷な大会と聞いていた。実際にプレーして本当にそう感じた」と感慨に浸った。

 第1セットを奪ったが、第2セットは3-0から中国ペアの反撃に苦しんだ。それでも最後は底力を発揮。大谷は「上地選手が決めてくれて、精神的に助かった」と感謝すれば、上地も「最後に勝てたのは『絶対にメダルを取るんだ』という大谷選手の精神力が大きかった」と1学年下の相棒をたたえた。

 3日に上地が出場した女子シングルス決勝は深夜まで続いた。大谷は会場で最後まで観戦。上地は「『早く帰って寝てくれー』と思っていた」と笑う。上地の就寝は午前3時ごろ。大谷も「すごくたくさん思うところがあって、なかなか寝られなかった」。それでも疲れを乗り越え、そろってメダルを手にした。

 栃木県出身の大谷は作新学院高時代に健常者のテニスで全国総体に出場。専門学校に進んだ後、病気の影響で車いす生活となった。2016年に福岡県飯塚市での飯塚国際車いすテニス大会を現地で観戦し、心を動かされた。

 父の単身赴任先だった福岡に近い佐賀県の西九州大に進学。卒業後も佐賀を練習拠点にし、昨年の全仏オープンシングルス準優勝など力をつけた。「車いす生活になって、すぐに佐賀に来た。栃木に住んでいたら『昔ならあそこに行けたのに…』という気持ちになっていたかもしれない」。佐賀に来て初めて食べたもつ鍋や馬刺しが、今では大好物になった。「いろんな方に応援していただき、貴重な経験ができた」。26歳の大谷が大部隊で輝いた。(松田達也)

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