車いすテニスの大谷、佐賀が原「銅」力 大学進学で練習拠点「第二の故郷」

西日本新聞 松田 達也

 東京パラリンピック第12日の4日、車いすテニス女子ダブルスで大谷桃子(26)=かんぽ生命、佐賀市在住=が上地結衣(27)=三井住友銀行=とのコンビで銅メダルを獲得した。栃木県出身ながら「第二の故郷」と愛着を感じる佐賀を拠点にして磨いた技術を発揮し、初出場で女子ダブルス史上初のメダル獲得という快挙につなげた。

 栃木・作新学院高時代に健常者のテニスで全国総体に出場。専門学校に進んだ後、病気の影響で車いす生活となった。車いすテニスには「自分がやってきた競技とは違う」と考えていたが、2016年に福岡県飯塚市での飯塚国際車いすテニス大会を現地で観戦。選手の真剣な取り組みを見て、心を動かされた。

 父の単身赴任先だった福岡に近い佐賀県の西九州大に進学。卒業後、周囲には栃木に戻ることを勧める声もあったが、佐賀市を練習拠点にした。「車いす生活になって、すぐに佐賀に来た。栃木に住んでいたら『昔ならあそこに行けたのに…』という気持ちになっていたかもしれない」。佐賀に来て初めて食べたもつ鍋や馬刺しが大好物。国際大会を終えて佐賀に戻ると「帰ってきたなあ」という気になるという。

 コロナ禍による東京大会延期前まで、周囲に「メダルを目指す」と言いながら自信を持てなかった。「期待に応えたかったが、世界ランキング8位にも入ってなかったので…」。延期で国際大会の経験を積み、昨年10月の全仏オープンではシングルス準優勝。東京に向け「自信がついて、強い気持ちが持てるようになった」という。

 「目標のお姉ちゃん」と慕う1学年上の上地と力を合わせてつかんだメダル。「いろんな方に応援していただき、貴重な経験ができた」。“故郷”の後押しと支えを受け、笑顔がまぶしい26歳が主役になった。 (松田達也)

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